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1990 年度 実績報告書

幕末の洋学者宇田川榕菴の全手稿解題集大成とその解析による榕菴全体像の考察

研究課題

研究課題/領域番号 02451095
研究機関茨城大学

研究代表者

道家 達將  茨城大学, 人文学部, 教授 (40016340)

キーワード洋学 / 宇田川玄随 / 宇田川榕菴 / 蘭学 / 宇田川玄真 / 舎密 / 宇田川三代
研究概要

本年度は,天理大学図書館,津山洋学資料館の宇田川三代の稿本類を改めて,すべて見ることができ,その一部のコピ-を得ることができた。
この調査によって,従来明らかにされていなかった稿本の存在の確認,逆に榕菴のものとされていたものが,そうでないことの確認などができた。発見稿の例:「開物全書:亜癬並榲〓篇,天保7年丙午十月稿成」
武田製薬の杏雨書屋の資料については,まだすべてを見尽すことはできていないが,ここにも,従来明らかにされていなかった稿本類の存在を知ることができた。榕菴の後継者の一人宇都宮三郎も調べた。
岐阜のくすり博物館,名古屋の蓬佐文庫等に関連文書,物品があると聞いたが,調査未了であり,伊藤篤太郎氏旧蔵にかかわる稿本類は,さらに追ってみる。早稲田大学にある稿本および物品の調査はまだできていない。
宇田川榕菴に次いで発掘発見された宇田川玄随の骨について,東大の鈴木尚氏および神谷敏郎のお力添えで調査解析した結果,身長148.5cmくらいの女性的な人であることが確認できた。また,「宇田川榕菴先生」の墓の下から新しく出土した歯12本については,榕菴のあごの骨の穴,あごの骨の年令に比べると若く小さいが,以前に抜けたものを保存しておいたもの(つまり同一個体のもの)とも考えられる。仙台の殿様で抜けた歯や切った爪を保存しておく習慣を有する例があった(鈴木)とのことである。
宇田川玄随,玄真,榕菴の三代は養子であって血族的関係はないが,玄随の直系の子孫の生存が確認でき,玄随ゆかりの人びとの墓地が,東京都足立区小台の珠明院にあることが判明した。
入手できた稿本類のコンピュ-タを使っての解析と整理を,ある程度進めることができた。全手稿リストの完成に一歩近づいた。
宇田川榕菴の稿本類の手稿改題の執筆が一部できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 道学 達將: "幕末・明治初期の化学技術者,宇渡宮三郎ゆかりの地を訪ねて" 化学と教育. 39. 54-58 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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