研究課題/領域番号 |
02451107
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
|
研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
村尾 忠廣 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40024046)
|
研究分担者 |
法岡 淑子 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (30172828)
池上 知子 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (90191866)
多鹿 秀継 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30109368)
大西 友信 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10023988)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
キーワード | 音痴 / 調子はずれ / 歌唱障害 / Tone deof / Poor pitch singer / カラオケ / out-of-tune singing |
研究概要 |
今年度は、最終年度ということで「国際歌唱障害児(音痴)シンポジューム」を愛知教育大学の主催で開催した。このシンポジュームの様子が新聞、テレビなどで大々的に報道されたことから、さまざまな「自称<音痴>」の人が相談にくるようになった。意外であったのは、相談に見えた人がほとんど大人であったことである。我々のこれまでの調査では「調子はずれ」は子供に多くみられる現象であるが、今日では大人の方がより深刻にこの問題に悩んでいる。「カラオケ」のブームによって歌うことがどこにいっても強要されるようになってきたからであろう。したがって、今年度は音痴矯正コンピュータソフト<SINCAD>を使って大人の歌唱障害者の診断と矯正を中心におこなった。近年、カラオケの機械は、マイクのスイッチボタンで簡単に音楽のキ-(調、高さ)を細かく変えることができるため、矯正にはこのカラオケの機械をも併用することにした。 <SINGAD>による音高の視覚フィードバックはほとんどのクライエントに有効であったが、実際に使用してみて改善すべき点があまりに多いことに気づいた。例えば、ヴォイスシューテイングと呼ばれる「標的の高さ」に声を合わせて撃つゲームにしても、<SINGAD>ではディスプレイの標的が音をだしえない。今日までの基礎研究の成果を踏まえれば、視覚と聴覚を併用したりリアルタイムフィードバックの方が効果的であるし、その場合標的の音はクライエントの声をサンプリングして正しいピッチに作りなおしたものならばよりいっそう効果が期待できる。こうしたより高度の音痴矯正ソフトを現在開発中である。科学研究費補助金による研究は今年度が最後となるが、研究自体はさらに継続しておこなってゆくことになろう。
|