研究課題/領域番号 |
02452016
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
藤下 光身 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60141967)
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研究分担者 |
佐藤 克久 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (90178715)
久慈 清助 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (40132675)
原 忠徳 国立天文台, 地球回転研究系, 助教授 (60000171)
笹尾 哲夫 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (20000177)
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キーワード | 超長基線電波干渉計 / VLBI / パルサ- / 固有運動 / 年周視差 / 群遅延時間 |
研究概要 |
次年度までの二年間の研究計画である。当初、今年度は国内基線のみで行う予定であったVLBI群遅延時間観測を、茨城県鹿島にある通信総合研究所関東支所の34mアンテナと、長野県野辺山にある国立天文台野辺山電波天文台に設置した我々の作成による6mアンテナに加えて、西ドイツ(当時)にある宇宙航空研究所(DLR)ワイルハイム観測所の30mアンテナの合計3つのアンテナを用いて、国際基線も含めた観測として、1990年9月12日から13日にかけての24時間行った。相関処理は1990年10月と1991年3月の2回に渡って通信総合研究所関東支所の相関器を用いて行ったが、DLRで用いた周波数標準器の性能の限界のために、残念ながら、パルサ-からのフリンジを検出する程の積分時間を得ることができなかった。しかしながら、二年次に当たる1991年の5月以降に予定しているオ-ストラリアのパ-クス電波文天台とのVLBIで、世界初であるパルサ-の群遅延時間観測に再度排戦する計画である。 この研究に関連して、今までに論文等で発表されているパルサ-の固有運動と年周視差のほとんどの観測デ-タのデ-タベ-ス化を行った。またこのデ-タベ-スを用いて、従来、視線方向成分を除いた二次元のシンチレ-ションや電波干渉計による固有運動の観測から指摘されている固有運動速度と、パルサ-のパルス周期とその時間変化の積との相関関係を用いて、固有運動を三次元に拡張する研究を行った。この結果、観測される二次元の固有運動とパルス周期とその時間変化との関係式からの分散の全てを、固有運動の三次元目の速度成分が観測されていないためと考えるには無理が有ることが証明できた。
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