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1990 年度 実績報告書

超大空気シャワ-に伴う低周波電波の観測

研究課題

研究課題/領域番号 02452023
研究機関東京工業大学

研究代表者

垣本 史雄  東京工業大学, 理学部, 助教授 (00092544)

研究分担者 松原 豊  東京工業大学, 理学部, 助手 (80202323)
キーワード超高エネルギ-宇宙線 / 空気シャワ- / 新観測方法 / 低周波電波
研究概要

空気シャワ-に伴って放射される電磁波を観測するためのアンテナ検出器を設置するためには、(1)シャワアレイからのトリガ-信号を取り出せる(2)人工雑音が少ないという2条件を満した場所を選ばなければならない。このため、東京大学明野宇宙線観測所において調査を行い、上記2条件を満す場所の選定を行った。その結果,従来のアンテナ検出器からそれぞれ1.5,0.5km離れたCE2,S2ステ-ションに決定した。アンテナ検出器の設置は,CE2においては平成2年10月に終了し、S2では平成3年3月下旬に完成する予定である。CE2での観測は11月より装置を調整しながら行なわれており,得られたデ-タは現在解析中である。
従来のアンテナ検出器での観測は継続しており,現在このデ-タを主に解析している。この結果、観測されているパルスは,シャワ-が地表に到達してから光速の60%の速さで検出器に到達していることが分った。この値は,地中での電磁波の伝播速度に一致している。この結果は、現在明確でない電波発生機構を解明する上で極めて重要な情報である。また,同時に考え得る発生機構モデルを用いた計算を行い,観測で得られた電波強度の横分布など諸性質との比較を行った。この結果,観測されているパルスに主に寄与している発生機構は以下のように考えられる。すなわち、シャワ-中の過剰陰電子が地表に到達し,これが数10nsの時定数で消滅するわけであるが,この時の電荷変化に伴う電波の放射と、消滅させるために地表面を流れる電流によって地面とアンテナとの間に生じる電位差によるものと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] F.Kakimoto,T.Umezawa,T.Nishiyama,and K.Nishi: "LFーMF Signals from Large Air Showers" Proceedings of 21st International Cosmic Ray Conference. 9. 213-217 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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