研究分担者 |
政池 明 京都大学, 理学部, 教授 (40022587)
大見 哲巨 京都大学, 理学部, 助教授 (70025435)
恒藤 敏彦 京都大学, 理学部, 教授 (30025275)
鈴木 孝夫 京都大学, 理学部, 助手 (00025363)
平井 章 京都大学, 理学部, 助教授 (70025287)
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研究概要 |
超低温,高磁場中で安定化された偏極原子状水素(H↓)の基礎物性,特にボ-ス凝縮(BC)を目指して研究を行なっている。本年度は (1)超流動ヘリウム表面に吸着されたH↓の2次元超流動転移の観測を目的とした実験装置を組み上げ,テストした。本実験で,2次元吸着H↓を局所的に100mk程度の超低温度に冷却することに成功したが,高密度2次元H↓のH_2分子への再結合時における発熱のため,当初計画したBCには到っていない。現在吸着面での液体ヘリウムと金属間のカピッツア-抵抗を小さくして冷却効率の改良を行ない,種々の2次元H↓の物理量の定量的測定を行ない,BCを達成したい。 (2)低温におけるH↓の実験においては例外なく低温の試料室の壁はH↓の再結合を防ぐために超流動ヘリウム膜でコ-トされている。そのため種々の現象を定量的に解析するためにはHとHe(超流動He膜)との相互作用を知ることが必要である。He気体中のHの零磁場共鳴法によるスピン拡散係数を測定し,HとHe原子の散乱断面積の温度依存性を調べることによってHとHeの相互作用の詳細を調べる実験を行なった。現在,^4He気体中のHのスピン・エコ-のシグナルの観測に成功し,拡散係数決定の精密化を行なっている。近く^4He,^3He気体中のHの拡散係数の0.5K〜1Kの範囲の測定が完了する。
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