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1990 年度 実績報告書

高温高圧変形実験による岩石の流動・破壊・再結晶の研究の限界と可能性の追求

研究課題

研究課題/領域番号 02452066
研究機関静岡大学

研究代表者

増田 俊明  静岡大学, 理学部, 助教授 (30126164)

研究分担者 狩野 謙一  静岡大学, 理学部, 助教授 (30090517)
キーワード石英 / 再結晶作用 / 結晶成長 / 粒界移動 / 転位 / 高温高圧実験
研究概要

本年度は、高温高圧実験装置内で、静的な条件下で再結晶作用が実際に起こせるかどうかを調べた。特に石英について検討した。試料として利用したのは、カルセドニ-、石英片岩、メタチャ-ト、珪質マイロナイトである。実験した条件は温度800度C、封圧2,4,8Kb(200,400,800MPa)、継続時間として30分ー200時間である。主な結果は次の通り。(1)実験前に、粒径が1μm以下の隠微晶質石英集合体であるカルセドニ-は、実験後粒径が最大30μm程度になった。このことは通常結晶成長(normal grain growth)が起こって、粒径が大きくなったことを意味している。(2)カルセドニ-と他の石英岩(石英片岩、メタチャ-ト)を接触させて高温高圧下に置いたところ、石英片岩やメタチャ-トの石英粒子が、明らかにカルセドニ-側へ進入して成長していることが確認された。移動速度は、1ー3μm/hourであった。このことは、石英の結晶粒界移動(grain boundary migration)が起こったことを意味している。(3)石英片岩やチャ-ト中の組織変化は著しいものではなかったが、一部で、再結晶粒子が確認された。(4)組織変化、結晶成長、粒界移動に体して、2から8Kbの間の封圧の違いはほとんど影響していないことがわかった。(5)normal grain growthによる結晶粒成長速度は、結晶粒界移動速度の約10分の1である。
実験と平衡して行なっている鉱物中のH2Oの検討は、基本的作業がほぼ完了し、実際に高変成度の岩石中の石岩のH2Oを定量化できたところである。また、石英中の転位密度の基本的検討も順調に進んでいる。これらの方法は来年度には実験試料について適用できる見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Masuda(増田 俊明): "Discontinuous grain growth of quartz in metacherts:microstructural tvansition by secondarg recrystallization" Journal of Metamorphic Geology. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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