研究概要 |
地下ダムの計画・設計・施工の各段階で得られた,地下水帯水層基底面構造等の各種調査観測・測定デ-タ(地質ボ-リング・試掘井戸資料,地下水位観測記録,電気探査・弾性波探査・重力探査記録,揚水試験記録など),気象デ-タ(日降水量,日蒸発散量,日平均気温,日照時間など)および帯水層等に関する各種設計数値デ-タ(有効空隙率,透水量係数,透水係数など)について,有効な再利用が図られるように整理した. 地下ダム建設計画段階においては,その建設予定地域における既存の各種調査観則・測定デ-タを使用して,次のような方法による水収支解析が必要である. (1)水文気象的手法による水収支解析・・・毎月の観測デ-タ(降水量,気温,蒸発散量,浸透率等)===>毎月の地下水涵養量の算定 (2)タンクモデルシミュレ-ションによる水収支解析・・・長期間(最低1年間)にわたる観測デ-タ(降水量,地下水位,河川流量,タンクの構造,各種パラメ-タの決定)===>月毎の地下水涵養量の算定 (3)有限要素法(FEM)による浸透流解析・・・定常解析(透水係数,貯留係数,地下水位観測デ-タ等)===>開発水量の算定,湿地化の検討 以上の水収支解析に必要なデ-タに関して,デ-タベ-スとして蓄積・管理すべき情報ならびに,その利用形態,利用頻度等を明らかにした.そして,順調に運べば平成3年度末には,試験用デ-タベ-スが出来上がる予定である.
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