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1990 年度 実績報告書

乱流自由せん断流中の微粒子の流動・拡散およびその制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02452118
研究機関九州大学

研究代表者

高曽 徹  九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (40150528)

キーワード乱流 / 微粒子流動 / 大規模渦 / 自由せん断流 / 噴流 / 噴霧 / 熔射 / レ-ザドップラ流速計
研究概要

本研究の目的は乱流自由せん断流中を流れる微粒子の流動特性を明らかにし,その乱流拡散の機構を解明して,拡散を制御する手法を見出すことにある。従来,乱流中の微粒子の流動ランダム変動による拡散という観点から研究されてきたが,近年,乱流中の大規模渦構造の存在が明らかになり,それが微粒子拡散にも重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。本年度ではこのような観点から大規模渦運動が粒子拡散に及ぼす影響を数値シミュレ-ションと実験によって調べた。
流れ場としては一様平行流中の円形噴流を取り挙げ,流れに追随性の良い粒子としてφ0.8μm DOPエアロゾル,追随性の悪い粒子としてφ60μmガラスビ-ズの2種類の粒子について調べた。
1.数値シミュレ-ション 軸対称離散渦法を用いて流れを解析し,粒子の軌跡を追跡計算して粒子の流動を解析した。流体の噴出速度を同一に保ち,粒子の噴出初速度を種々変化させた。粒子速度・濃度を計算して実験結果と比較・検討した。
2.レ-ザドップラ流速計による粒子速度の測定 実験的に粒子の噴出速度を変化させるため,縮流比の異なる2種類の噴流ノズル(縮流比7.84:1の縮流ノズルと縮流のない直管)用い,粒子の流れ方向速度と半径方向速度を測定した。
実験の結果,両ノズルとも追随性の悪いφ60μmガラスビ-ズが,φ0.8μmDOPよりも外向きの流向を示しており,大規模渦運動による影響が認められた。特に,粒子初速度が流体速度の約半分の縮流ノズルの場合,より大きく外向きへ偏流することが明らかになった。これは粒子速度が大規模渦の流下速度とほぼ一致して,大規模渦から同じ方向の誘起速度を受け続けて大きな偏向が生じたものと考えられる。なお,これらの実験結果は数値シミュレ-ションの結果と定性的に良く一致した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高曽 徹: "乱流噴流中の微粒子の流動・拡散に及ぼすノズル形状の影響" 日本機械学会論文集B. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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