研究課題/領域番号 |
02452121
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋藤 武雄 東北大学, 工学部, 教授 (80064161)
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研究分担者 |
遠藤 光緑 遠藤工業(株), 専務取締役
佐藤 清 東北大学, 工学部, 助手 (80006444)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | リモ-トセンシング / 都市温暖化 / ヒ-トアイランド / エネルギ-消費密度 / コンピュ-タ シミュレ-ション / 3次元シミュレ-ション / 大気汚染 / 未来予測 |
研究概要 |
本研究による研究成果をまとめると次のようになる。 1.都市温暖化(ヒ-トアイランド)の3次元シミュレ-ションプログラムを開発した。 2.都市大気汚染の3次元シミュレ-ションプログラムを開発した。 3.自動車3台を用いて主に東京23区内の400地点の気温を晴天時と曇天時の2回に分けて測定した。その結果、晴天時(早朝)には郊外と中心部(大手町または新宿)の気温差は7℃近くあリ、16年前の他機関の気象調査時と比較して、2倍近く上昇しておりヒ-トアイランド化が益々顕著となっている実情が明らかになった。 4.都市大気の鉛直方向分布測定を行った。都市大気境界層のモデリングのためには、鉛直方向の構造が重要であり、試作したバル-ンを用いて温度の測定を行った。 5.東京23区を含む東京圏を対象とするリモ-トセンシングデ-タを入手しコンピュ-タにより熱画像図を作成し、東京の都市温暖化(ヒ-トアイランド)の実態調査および分析・把握を行った。その結果、東京は大手町付近、新宿、池袋、渋谷の四極構造(この地域の気温が際立って高い)を有していることが明らかになった。 6.過去10年の人工エネルギ-消費量や建造物密度、平均階数、人口などをベ-スとしたエネルギ-消費密度の伸びから将来の東京の人工エネルギ-の予測を行った。これには、高層ビルなどの増加による蓄熱効果も加味した。これらをもとに2060年頃の東京の温暖化の予測を行った結果、大手町付近の温度が現在より10℃以上上昇し、夏(7月31日)の夕方6時の気温は、40℃を超えることが予想された。 以上の研究から東京の温暖化および大気汚染を食い止めるための早急な抜本的対策が必要であることを訴えたい。
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