研究課題/領域番号 |
02452122
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日向野 三雄 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (50006201)
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研究分担者 |
宮下 博理 東北学院大学, 工学部, 助教授 (50118337)
佐々木 博志 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (50006186)
増田 英俊 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00006181)
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キーワード | 熱物性 / 〓射率 / 金属 / 銅 / 低温 / 宇宙 / 焼鈍処理 / 真空 |
研究概要 |
極低温、超高真空状態の宇宙環境で構造物の熱設計をする場合、熱〓射率デ-タが必要となるが、低温域での各種材料のデ-タは、高温域に比べて非常に少なく、また、それらは大きくなるのが現状である。 本研究の目的は、低温域での熱〓射率の高精度・短時間測定法の開発と、金属、合金及び宇宙基地構造材の全半球〓射率デ-タの収集である。 昨年度は、前記の高精度・短時間測定法を開発し、ガ-ドヒ-タの使用による測定試片からの熱損失に関して、(1)高精度測定では、この熱損失を減少させる抑制制御、(2)短時間測定では、同じ熱損失を、逆に増大させる促進制御すれば良いことを明らかにした。また高純度の銅の全半球〓射率デ-タを温度範囲130K〜350Kで収集し、我々の室温以上の高温域デ-タの延長線に乗る合理的温度依存性を示すことが分かった。さらに銅の真空焼鈍処理により、熱〓射率が最大の50%小さくなることも解明した。 本年度は、昨年度に得られた上記の成果を追試し、デ-タの再現性を確かめた。試片作製、実験者が異なる場合、熱〓射率が数十%、相違してもおかしくないことを明らかにした。また焼鈍による熱〓射率の減少に関連して、非焼鈍及び焼鈍試料を作製し、その表面粗さを測定し、X線応力解析し、超音波顕微鏡により表面加工層厚さを計測した。現在、試料の結晶粒の寸法測定を準備中である。さらに銅の表面を電解研磨した場合の熱〓射率デ-タ収集に関連して、電解研磨処理の最適条件を調べ、〓射に関して理想的な表面を得た。電解研磨した銅の実験を現在進めている。 本年度の研究実施計画で、アルミニウムの熱〓射率に関する部分は、現在、過去の熱〓射率デ-タの整理、検討が終了した段階で、これから実験準備に入るところである。
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