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1990 年度 実績報告書

人工筋を目標とした積層フィルム静電アクチュエ-タの開発

研究課題

研究課題/領域番号 02452129
研究機関東京大学

研究代表者

樋口 俊郎  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10111569)

キーワード静電アクチュエ-タ / 人工筋 / マイクロモ-タ
研究概要

本研究は,薄いフィルム状の静電アクチュエ-タを積層化することにより,筋肉と類似の機能を有する,高力密度で柔軟なアクチュエ-タを開発することを目的とする.このような人工筋の構成要素として,多数の帯状電極を有する固定子と,抵抗体層を持つ移動子の2枚のフィルムからなる,新しい方式の静電アクチュエ-タを考案した.このフィルムアクチュエ-タに関する材料・設計・製作・制御等の要素技術を高度化して高性能のアクチュエ-タを開発し,それを多数積層することにより,kgfオ-ダの力を発生する人工筋を実現することが本研究の目標である.平成2年度に於いては,以下の研究成果が得られた.
1.数値計算によりフィルムアクチュエ-タの発生力を求めた.その結果,固定子電極と移動子の抵抗体間のギャップを電極ピッチの約1/4に設定するのが最適であることが明かとなった.これは実験でも確認された.
2.移動子フィルムの抵抗率は,ある範囲内にある必要がある.各種のフィルムを試作し,その抵抗率を測定した.適当な導電材料を塗布することで,フィルムに適切な抵抗率を付与できることが確認された.
3.電極ピッチ0.4mmおよび0.1mmのアクチュエ-タの駆動実験を行った.最大動作速度はそれぞれ20cm/s,10cm/s程度であった.発生力は,両モデルとも一層で10gf以上であった.
4.ガラス基板上に50μm及び20μmピッチの電極を製作し,駆動実験を行った.その結果,前者は動作したが,後者は絶縁耐圧が不十分で動作しなかった.ただし,静電力の発生は確認した.
平成3年度に於いては,より詳しい動作解析を行い,設計および制御法を改善する.また,積層アクチュエ-タを試作し,kgfオ-ダの力を得る予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Saku Egawa,Toshiki Niino,Toshiro Higuchi: "Film Actuators:Planar,Electrostatic SurfaceーDrive Actuators" Proceedings for the fourth IEEE Micro Electro Mechanical Systems Workshop. 9-14 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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