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1992 年度 実績報告書

有機電界発光素子の発光および劣化機構の解明と素子の高輝度化・安定化

研究課題

研究課題/領域番号 02452146
研究機関名古屋大学

研究代表者

水谷 照吉  名古屋大学, 工学部, 教授 (70023249)

研究分担者 森 竜雄  名古屋大学, 工学部, 助手 (40230073)
鈴置 保雄  名古屋大学, 工学部, 助教授 (10115587)
キーワード有機薄膜 / 発光素子 / 色素ドープ / レーザ色素 / けい光寿命 / イオン化ポテンシャル / アルミキノリトル錯体
研究概要

今年度の目標である素子性能の高性能化により、電荷輸送材料にトリフェニルジアミン誘導体、発光材料にアルミキノリノール錯体を利用し、
1)実用輝度レベルの発光を得るのに5V以下の低電圧駆動
2)寿命数百時間
3)面均一発光
を達成する有機発光素子の作成が実現された。さらに高効率な発光素子を実現するために色素ドープ法を利用した発光素子の作成と発光機構の解明を検討した。発光層であるアルミキノリノール錯体にクマリンやDCMというレーザ色素およびスクアリリウムをドープした。前者がドープした色素の発光しか観測されないのに対して、後者はアルミキノリノール錯体の発光も観測された。しかしながら、発光効率では前者が上昇するのに対して、後者は必ずしも増加せず逆に減少した。この発光機構はイオン化ポテンシャルの測定と光学吸収特性およびけい光寿命の測定により検討を行った。その結果としてスクアリリウム色素と他の色素との分散性の違いが大きく影響していることが示唆された。この点は必ずしも直接的な実験結果が得られているとはいえないが、今後の検討により明らかにすることが可能であると考えられる。またけい光寿命の測定からアルミキノリノール錯体のけい光寿命が1ns未満、3ns、10ns以上ということを始めて明らかにした。特に他の色素をドープした場合にはアルミキノリノール錯体の長いけい光寿命成分が消失し、ゲスト色素にエネルギー移動を起こすことがわかった。しかし、短寿命成分は色素により減衰したり、しなかったりする。この機構はまだ不明である。もっとも短い成分は光励起の時のみに現れ、電界励起では寄与しないと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tatsuo Mori: "Electrical conduction of evaporated thin films for 1,1-bis-(4,4^1-diethylaminophenyl)-4,4-diphenyl-1,3-butadiene" Journal of Physics D:Applied Physics. 25. 1817-1820 (1992)

  • [文献書誌] Tatsuo Mori: "Estimate of hole mobilities of some organic photoconducting materials using the time‐of‐flight method" Journal of Physics D:Applied Physics. 26. (1993)

  • [文献書誌] Tatsuo Mori: "Effects of the preparation condition on the electrical and optical properties of an organic electroluminescent diode" Journal of Physics D:Applied Physics. 26. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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