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1991 年度 実績報告書

短波長レ-ザ用IIーVI族新混晶半導体の成長と物性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02452147
研究機関京都大学

研究代表者

藤田 茂夫  京都大学, 工学部, 教授 (30026231)

研究分担者 川上 養一  京都大学, 工学部, 助手 (30214604)
藤田 静雄  京都大学, 工学部, 助教授 (20135536)
キーワード短波長半導体レ-ザ / 二重異種接合 / バンド不連続 / 新混晶半導体
研究概要

1.ZnSe、ZnSSe、ZnCdSe、ZnCdS、ZnCDSSeの有機金属分子線成長を行い、GaAs基板との厳密な格子整合もしくはコヒ-レント成長の条件を明らかにした。この際、GaAs基板の硫黄処理と反射高エネルギ-電子線回折(RHEED)によるその場観察を通じて、結晶成長の原子レベル制御と高品質化を達成した。
2.上記各種簿膜を多層に積層した構造を作成した。RHEEDその場観察結果を原料切り替えシ-ケンスにフィ-ドバックして、各層の膜厚、平坦性、均一性、界面急峻性を達成した。
3.得られたエピ層および多層構造を、X線回析、透過型電子顕微鏡観察、二次イオン質量分析(SIMS)、各種光学特性測定(発光・吸収・反射・励起スペクトル測定)等の詳細な物性測定により解析し、ヘテロ接合における界面急峻性、相互拡散、価電子帯及び伝導帯の不連続に関する知見を得た.
4.n型不純物としてC1、p型不純物としてNを添加することによって、伝導性制御を達成する見通しを得た。
5.光ポンピングによりこれらダブルヘテロ接合のレ-ザ発振に成功した。発振しきい値、量子効率、偏光等の基礎特性の評価から、バンド不連続がレ-ザの高効率化にとって非常に重要であるとの知見を得た。
6.GaP基板上にZnCdSSe混晶の多層構造を作成して、格子整合条件と基礎物性を調べた。その結果、この構造がタイプI型のバンド構造を持ち、キャリアが活性層中に閉じ込められることが判明し、紫外領域でのレ-ザ応用に対して有用であることが明かとなった。
以上の研究を通じて、短波長レ-ザ用材料として望ましい物性を持つ新混晶ZnCdSSeの作製に成功し得た。今後そのさらに詳細な物性制御と物性評価により、この領域でのレ-ザ実現に大きく寄与しうる見通しを得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 市野 邦男: "Fabrication of ZuCdSSe alloys by MOMBE and their applications for doubleーhetero and quantumーwell Structures" Journal of Crystal Growth.

  • [文献書誌] 市野 邦男: "ZnCdSSeーZnSSE doubleーheterostructure on GaP Substrates for ultrauioletーregion optoelectronic devices" Journal of Applied Physics.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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