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1990 年度 実績報告書

薄膜光機能素子と光導波路のモノリシック集積法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02452174
研究機関横浜国立大学

研究代表者

國分 泰雄  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60134839)

研究分担者 泉谷 昭二  横浜国立大学, 工学部, 助手 (90203059)
キーワード光集積回路 / 分波 / 多層膜 / 垂直面 / 光検出器 / 光導波路 / モノリシック / スパッタ
研究概要

光集積回路においては,基本要素である光導波路の外にも様々な光機能素子が集積化されるが,一般に光素子はその機能に応じて様々な材料が用いられるので,異種材料の集積法が必要不可欠になる.しかしながら,一般に異種材料よりなるデバイスのモノリシック集積化は困難であり,従来より報告例はほとんど無い.この問題の解決法として,報告者らは一昨年,バランススパッタ法と呼ぶ新しい薄膜形成法を開発し,基板に設けた段差の垂直面へ無反射コ-ト膜や多層膜フィルタを選択的にモノリシックに製作することに成功した.本研究では,この技術を用いて,半導体基板上に光検出器と多層膜フィルタと光導波路をモノリシックに集積化した分波・受光集積素子製作の基礎技術の開拓を目指し,本年度は以下のような成果を得た.
まず,昨年度の予備的研究によって,半導体基板上に形成した段差の垂直面に光検出器と17層の多層膜フィルタをモノリシックに集積化した分波・受光集積素子を試作し,その基本的動作を確認していた.しかしながら,異方性エッチングによる底面の平坦性が十分でないために平坦面上に光導波路を製作できなかった.また,垂直面上の多層膜フィルタの膜厚の制御精度が不十分で,設計通りの分光透過率特性が得られなかった.そこで,エッチング条件の詳細な検討を行って,垂直面のみでなく底面までも十分に平坦な面を得る技術を確立し,光検出器と多層膜フィルタに加えて光導波路をもモノリシックに集積化する事に成功した.また,垂直面上の膜厚制御精度を検討し,現状の制御精度が13%程度である事を明らかにした.この製作精度は目標のフィルタ特性を得るためには不十分であるので,本年度に購入したイオンビ-ムスパッタ装置を用いて,垂直段差面上の膜厚制御精度の改善を試みつつある.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山口 直明,國分 泰雄,佐藤 和喜: "Low loss spot size transformer by dual tapered waveguides (DTWーSST)" Journal of Lightwave Technology. 8. 587-594 (1990)

  • [文献書誌] 馬場 俊彦,國分 泰雄: "High efficiency light coupling from antiresonant reflecting optical waveguide to integrated photodetector by using antireflecting layer" Applied Optics. 29. 2781-2792 (1990)

  • [文献書誌] 馬場 俊彦,國分 泰雄: "Scattering loss of Antiresonant Reflecting Optical Waveguides" Journal of Lightwave Technology. 9,5月号. (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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