研究概要 |
(1)作業計画レベル、(2)環境認識・モデル作成レベル,(3)マニピュレ-タ制御レベルの3レベルについて、複数台ロボット協調システムの研究を行った。 (1)に関しては,時制論理を導入したロボットの効率的なプランニングの研究を行い,複数台ロボットへの拡張についての検討を行った。また,作業部品に関する局所的知識に基づいて組立ての木を自動的に生成し,その木の探索を行うことにより組立作業の手順を導く手法を開発した。更に,同一環境内で2台のロボットが作業を実行する際の衡突回避問題について,ロボットを可動障害物と見なした回避アルゴリズムを導いた。 (2)に関しては、種々のレベルの画像処理を融合することが可能なデ-タ構造を提案し,それを利用した階層的なエッジ抽出アルゴリズムを考案し,その有用性を確かめた。また,複数台のカメラによるフレキシブルな立体視システムを提案し、2眼立体視および3眼立体視についての対応点沢定法を考案した。 (3)については,相補型連想記憶ネットワ-クCyclonet(Cyclic Neural Network)を提案し,1対多および多対1の連想記憶能力を有し,かつ記憶能力と耐ノイズ性に関し優れた特徴を有することを明らかにした。また,Cyclonetを用いたロボットの協調制御アルゴリズムを提案し,実験によりその有効性を示した。現在は,力センサを利用するマスタ/スレ-ブ方式であるが,今後は,非マスタ/スレ-ブ方式および自律分散方式へ拡張することを試みる予定である。
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