研究課題/領域番号 |
02452255
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
高橋 丈司 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00024000)
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研究分担者 |
服部 芳明 名古屋大学, 農学部, 助手 (80180909)
小川 正光 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (80126929)
松井 利幸 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30024029)
橘田 紘洋 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20024010)
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キーワード | 学校環境 / 校舎内温湿度 / 校舎イメ-ジ / 思いやり行動 / 授業環境 / ストレス / 木質材料 / 教室空間 |
研究概要 |
本研究における初年度の計画は、I木造とコンクリ-ト造(RC造)校舎の温湿度環境の相違を明らかにする.II校舎と子どもの情操発達との関りを調べる.III保健衛生上の諸問題を検討することであった。 いずれの計画においても初期の目的を達成することができたので、その概要を記す。 I.校舎の温湿度環境 冬期において、子どもが活動する時間帯(8:00〜16:00)の温湿度環境には構造の違いによって大きな相違があった。すなわち、床付近の温湿度はRC造の場合、低温高湿度状態になる頻度が高い。一方木造はRCほど冷えることはなく、湿度も50%に集約する傾向が見られた。平均温度は木造の方が約5℃程度高かった。教室内垂直温度分布は、RC造は木造に比べて高く、床付近と床1m高との温度差が9℃にもなった。周壁面の温度は、採暖時に大きな違いが現われ、木造の場合は大気温に近い温度になったが、RC造の場合は大気温度と壁面温度との差が大きかった。 II.子どもの情操発達 校舎に対するイメ-ジは、木造については人間的であたたかいイメ-ジを抱いており、RC造は人工的で冷いイメ-ジをもっている。 情操発達を思いやり行動と共感性について調べた結果、友だちへの思いやりでは木造の子ども達が高く、目上の人への思いやりはRC造の子ども達が高かった。友だちへの思いやりは教育指導では形成させにくく、この点で木造環境の効果が示唆される。 III.保健衛生面 アンケ-ト調査による授業中の生徒及び教師の様子は、校舎の違いが明確に出ており、RC造教室の生徒及び教師はイライラするなどのストレス症状が目立っていた。
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