研究課題/領域番号 |
02452255
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
高橋 丈司 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00024000)
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研究分担者 |
服部 芳明 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (80180909)
小川 正光 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (80126929)
松井 利幸 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30024029)
橘田 紘洋 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20024010)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | 校舎環境 / 木造校舎 / 教師の健康 / 子どものケガ / 教室の利用 / 子どもの情操 |
研究概要 |
本年度は、建築材料によって相違する校舎環境が教師や子どもの身体や精神に及ぼしている態様を明らかにするために、全国規模のアンケ-ト調査を行うとともに、前年度に引続いて観察対象校の調査をして、子どもの情操発達や保健衛生上の質的な相違、教室の使用形態を検討した。その結果、下記の成果を収めた。 教師や子どもの健康状態をアンケ-ト調査した結果、鉄筋コンクリ-ト造(RC造)校舎に勤める女性教師は木造校舎の教師より神経質になっていて生理的にも好ましくない状態になっていること、また授業中の子どもの様子も、RC造校舎の子どもは木造校舎の子どもと比較して身体が疲れていたり、頭痛や腹痛などの身体の変調を訴える傾向が強いことも明らかになった。さらに、子どもの怪我の発生率や保健室の利用傾向についても校種間に有意な相違が認められた。怪我の発生要因を観察対象校で調べた結果、木造校舎での怪我は「うっかり」や「ぼんやり」などの主体側の不注意に起因するものが多いのに対し、RC造校舎では「喧嘩」や「人に押されて」など他者が関わったケ-スが目立っていた。 観察対象校において、子どもの情操を分析した結果、木造校舎の子どもの方が情緒的に安定しており、攻撃的ではないことが明かになった。特に女子の方に環境からの影響が顕著に認められており、RC造校舎の女子生徒は抑うつ性や気分の変化、劣等感、神経質さが目立ち、情緒不安定な傾向が高いことが明らかになった。 作品や教材の掲示は教育活動の主要な手段である。そこで、教室の利用特性を掲示物の量に着目して比較した結果、木造校舎の方がRC造校舎の3倍もの掲示量になっていると共に掲示活動に生徒の参加も目立っており、木造校舎の方に利用の自由度が高いことが認められた。
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