研究課題/領域番号 |
02452260
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
西山 壮一 香川大学, 農学部, 教授 (80036045)
|
研究分担者 |
弥永 孝一 香川大学, 農学部, 助教授 (60035996)
河野 広 香川大学, 農学部, 教授 (60234093)
|
キーワード | 溜池 / 水田地帯 / 雨水の有効利用 / 動的計画法 |
研究概要 |
河川から揚水し溜池へ補給しているような地域でのパイプライン化においては、雨水の有効利用やポンプの運転コスト軽減の観点からは溜池貯水を可能な限り利用することが適切な貯水量管理であると言える。しかし、溜池の水位が低下すると溜池と水田地帯を結ぶパイプ内の流速が減少し、水の出が悪くなるのでパイプの径を太くする必要がある。そしてパイプの径を太くした結果、施設費の増加が問題となってくる。よって必要な取水条件を満たして、且つ最も施設費が安くなるパイプラインにおける管径配列を動的計画法を用いて解析し、水利計画に資することを目的としている。算定において管内平均流速は管内許容最大流速を越えてはならず、計画における管内許容最大流速は5.0(m/s)である。また、節点における必要圧力水頭は本地域では2.1(m)とされており、任意の点における圧力水頭はこれよりも大きくなければならない。そして最大全水頭、すなわち溜池の水位を最低水位から6分の1ずつ増加させていき満水位まで変化させて検討を行った。 解析結果から各溜池を中心として管水路モデルにおける溜池の水位別の管水路の総工費を見ると明らかに、溜池の水位の上昇に伴い総工費は減少した。そして、溜池からの無効放流や溜池へのポンプによる揚水が増大することが予想されるが、現在においては水の値段よりもパイプの値段の方が高いので、パイプラインシステムにおける施設費の軽減の面からは溜池を可能な限り満水状態に近い状態で管理することが重要である。 そのほか、溜池から取水するサイホン管の自動空気排除装置における構成部品の最適設計について検討を行った。
|