研究課題/領域番号 |
02452262
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 信孝 三重大学, 生物資源学部, 教授 (30024574)
|
研究分担者 |
三輪 恭爾 株式会社大竹製作所, 研究室長
山下 光司 三重大学, 生物資源学部, 助手 (90158171)
MIWA Koji OHTAKE SEISAKUSHO COL.LTD, R&D, CHIEF ENGINEER
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
キーワード | 米・稲作 / 脱ぷ機構 / 高水分籾 / 農産加工調製 / PROCESSING OF RICE |
研究概要 |
平成2・3年度には主として、2つの脱ぷ方式による玄米の損傷の特徴を中心に検討した。その結果玄米1粒の損傷部の大きさがロール式ではインペラ式に比較して約2倍も大きい事を明らかにした。 本年度はそうした玄米の損傷部が長期間の保存・貯蔵や食味にどのように影響するかを検討した。結論から言うと、脱ぷ方式の差が原因で生じる食味、あるいは貯蔵中の経時変化には殆ど差がなく全く同じ状態で貯蔵が継続される事が判明した。ただ食味については3年間、半年毎に2脱ぷ方式で脱ぷ処理した玄米を缶容器に密閉状態で封入したものから一部を試料として採取・摘出したものを食味計にてその食味を計測した。残念ながら供試食味計は高価であるため、私企業のものを借用して測定したが長期間の計測の間に、企業独自に較正の必要があり食味変化の経時的劣化の変化を追求する事は出来なかった。 しかし2つの脱ぷ方式の比較においては玄米品質の経時変化にともなう劣化や食味に関して全く差がないことが判明した。高水分籾で、かつ穂発芽したもみの脱ぷはロール式では胚芽が付着したままで脱ぷされることが多いが、インペラ式ではそのほとんどが脱落するため、品質検査の段階で検査員の主観により品質が左右されることが多い。これについての評価基準が今後の課題として残る。また一度設定した較正値を長期間(少なくとも3年間)そのままの状態で維持できる食味計の確保が、貯蔵・食味の問題解明に極めて重要である。
|