研究課題/領域番号 |
02452272
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
築島 隆繁 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023020)
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研究分担者 |
永津 雅章 名古屋大学, 工学部, 講師 (20155948)
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キーワード | 駆動散乱法 / プラズマ波動 / ポンデロモ-ティブ力 / TEA CO_2レ-ザ- / パワ-変調 / 注入ロック / プラズマ診断 |
研究概要 |
本研究の目的は、当研究室でかねてより提案している新しい高温プラズマ診断法「駆動散乱法」の原理実証として、パワ-変調されたレ-ザ-ビ-ムを用いて実験室プラズマ中にイオン波領域の静電波動が励起できることを実験的に示すことにある。この目的を達成するための3年計画のうちの初年度にあたる本年度は、まず、静電波動励起用光源として、大型のパルス注入ロック方式TEA CO_2レ-ザ-を建設し、次に静電波動励起実験を開始して実験上の問題点を洗い出し、来年度からの本格的波動励起実験に備えるとの計画を立案した。 本年度の研究計画はほぼ予定通りに実行された。波動励起用TEA CO_2レ-ザ-は平成2年8月に設計が完了し、同年12月には必要部品の納品および組立が終了した。本TEA CO_2レ-ザ-は鉄製光学架台(1339千円)上で強固に組み立てられている。発振テストを行ったところ、共振器長を5.2mと長くとった場合で、共振器に拡大率4の不安定共振器を用いると5Jの出力が得られ、当初の設計目標がほぼ達成された。今後共振器の拡大率を調整すればさらなる出力向上が期待できる。 平成3年1月から、当研究室の小型ミラ-プラズマにレ-ザ-ビ-ムを入射し、静電波動を励起する実験を開始した。その際、TEA CO_2レ-ザ-と注入源ハイブリッドCO_2レ-ザ-の放電のタイミングの調整にはディジタル遅延パルス発生器(799千円)が用いられている。また、TEA CO_2レ-ザ-のパワ-変調に2周波数パルス注入ロック方式を用いたところ、煩雑な帰還制御を行わなくてもほぼ実用に耐え得る安定性でパワ-変調出力が得られた。今のところ波動励起を示す実験結果は得られていないが、来年度以降、ビ-ム強度の増大等の措置を施すことにより静電波動の励起を予定している。
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