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1992 年度 実績報告書

最適化手法の情報学的諸問題への適用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02452280
研究機関京都大学

研究代表者

茨木 俊秀  京都大学, 工学部, 教授 (50026192)

研究分担者 増山 繁  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60173762)
永持 仁  京都大学, 工学部, 助手 (70202231)
福嶋 雅夫  京都大学, 工学部, 助教授 (30089114)
キーワード最適化 / アルゴリズム / 分散アルゴリズム / オンラインアルゴリズム / ネットワークの分割 / 演繹データベース / スケジューリング
研究概要

情報学において解決すべき多くの最適化問題の中から,以下の課題について,主にアルゴリズムの立場から研究を行った.
1.分散処理の最適化に関する研究:分散処理における相互排除のメカニズムとして用いられるコテリーに対し,ネットワークが故障する可能性がある場合,信頼度を最大にするという意味で最適であるものの条件を明らかにすることを試みた.一般には,きわめて難しい問題であることが知られているが,ネットワークがリング状である場合について,最適コテリーを求める効率よいアルゴリズムを得ることに成功した.
2.演繹データベースの質問処理の最適化に関する研究:演繹データベースの各演算の計算量を近似的に評価することを試み,元になる関係表が,一般確率分布にしたがって独立に生成されたとの前提の下に,評価式を導出した.また,マジックセット法にかわる質問処理手法として緩和法を提案しているが,この実現法のまとめと,その効果を調べるための計算実験を行った.
3.グラフの分割に関する研究:グラフを互いにほぼ独立ないくつかの成分に分割する問題は,VLSIの設計やその他の広範な応用でしばしば見うけられる重要なテーマである.本年度は,先に提案した最小カットを求める新しいアルゴリズムについて,その効果的な実現法を調べ,現在最も高速とされているPadbergとRinaldiのアルゴリズムより格段に速いアルゴリズムを得ることができた.また,グラフをk個の成分に分割する問題,2個の成分に分けるが各成分の大きさがK以上であるような問題についても考察し,それぞれ近似アルゴリズムを与えた.
4.スケジューリングに関する研究:無人配送車のスケジューリングを扱うため,K-サーバ問題を一般化し,そのオンラインアルゴリズムの性能を評価した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 宇野 裕之,茨木 俊秀: "演えきデータベースにおける質問処理コストの近似的評価法" 電子情報通信学会論文誌D-I. J75-D-I. 855-863 (1992)

  • [文献書誌] 鈴木 晋,茨木 俊秀,岸 政七: "多変数同世代問題に対する問合わせ評価法" 電子情報通信学会論文誌D-I. J75-D-I. 934-943 (1992)

  • [文献書誌] T.Ibaraki,Y.Nakamura: "A dynamic programming method for single machine scheduling" European Journal of Operational Research. (1993)

  • [文献書誌] T.Ibaraki,H.Nagamochi,T.Kameda: "Optional coteries for rings and related networks" Proc,12th Jnternational Conference on Distributed Computing Systems. 12. 650-656 (1992)

  • [文献書誌] H.Nagamochi,T.Ibaraki: "Computing the edge-connectivity of multigraphs and capacitated graphs" SIAM J.Discrete Mathematics. 5. 54-66 (1992)

  • [文献書誌] H.Nagamochi,T.Ibaraki: "A linear time algorithm for finding a sparse K-connected spanning subgraph of a K-connected graph" Algorithmica. 7. 583-596 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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