研究課題/領域番号 |
02452288
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山口 貞衛 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80005892)
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研究分担者 |
永田 晋二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40208012)
長谷川 雅幸 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80005975)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | 核融合反応率 / D(d,p)T反応 / D(d,n) ^3He反応 |
研究概要 |
従来のDーD核融合反応断面積のデ-タは重心系のエネルギ-で、6KeV以上の高エネルギ-領域に限られており、これより低いエネルギ-領域の核融合反応率の評価は高エネルギ-領域から外挿された断面積の値を用いて行なわれている。しかし最近、DーD核融合反応断面積やD(d,p)T反応とD(d,n) ^3He反応の分岐比が高エネルギ-領域からの外挿値と大きく異なる可能性を示唆する研究結果が報告されている。 我々は、TiD_<0.192>薄膜(厚さ0.02〜0.5mm)タ-ゲットに、コルトロンイオン銃からの0.5KeVー10KeVまでのD^+イオンを入射して、核融合反応により生成するP(3.02KeV)、t(1.01MeV)および ^3He(0.82MeV)の収率を表面障壁型半導体検出器で測定することにより、重水素の核融合反応率のエネルギ-依存性を評価した。 測定された核融合反応の反応率はガモフの理論式を低エネルギ-領域に外挿した値よりも若干高い(約10%)ほど大きい値が得られた。t+p反応と ^3He+n反応の分岐比に関しては、t+p反応の方が低エネルギ-領域で若干高くなる傾向はあるものの顕著な差は認められなかった。 実測された核融合反応率より核融合反応断面積を求めるためには、重水素イオンのTiD_<1.93>タ-ゲット内における阻止能デ-タが必要‐不可欠である。残念なことに、重水素化物中における数KeVの重水素イオンの阻止能について信頼のおけるデ-タはないので、反応率のエネルギ-依存性の形でのみ報告せざるを得なかった。
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