研究概要 |
研究は順調に進められている。新知見として次のようなことが得られている。 1。ア-モンドシエル(スペイン アリカンテ大学 F.RodriguezーReinoso教授と共同研究)γ線照射と溶媒抽出によるア-モンド炭の比表面積の増加には適量があり、2.5x10E4C/Kg照射とベンゼン抽出が最適で、それより多くても少なくても比表面積は減少する。 2。真竹についても同様に行ったところ2.5x10E4C/kg照射と水抽出が最も比表面積が大きくなった。これは組織の相違による。 3。デンプン類(バレイショ、サツマイモ、トウモロコシ、コムギ)のγ線照射物の空気処理効果等に依る比表面積の変化を研究した。γ線照射(2ー6倍)、空気処理(0ー6倍)により比表面積の増加がみられた。両者の組み合わせにより約500m^2/gの値が得られた。またデンプン種らよる違いがみられたが、処理方法によりバラツキが見られ、系統的な順位ずけは出来なかった。 4。γ線照射バレイショデンプンを高圧成形物し加熱速度を変えて炭素化した。その結果比表面積は変わらないが見かけの密度の異なる様々な炭素錠が得られた。SEM写真よりデンプン顆粒の様々な形の集合体を確認した。 5。γ線照射物シクロデキストリンも炭素化収率の増加、比表面積の増加が認められる。また電気抵抗は減少する。 以上5件はAmreican Carbon Society主催のTwentieth Biennial Conference on Carbon(1991年6月23ー28日,Santa Barbara,CA)で発表し評価を受けた。 この他、日本吸着学会研究発表会(平成3年11月浜松市)2件、炭素材料学会年会(平成3年12月、埼玉県)2件を発表した。また月刊ニュ-セラミックス、"特集カ-ボンで何ができる? γ線照射カ-ボン材料の開発"(平成3年10月号)を掲載した。 今後、Fourth International Conf. on Fundamentals of Adsorption(平成4年5月17ー22日,京都市)3件、Carbon '92 International Conf. on Carbon(平成4年6月22ー26日,Essen,ドイツ)4件の発表を受理されExtended Abstractも発送した。
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