• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

新しい触媒的不斉合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 02453089
研究機関北海道大学

研究代表者

林 民生  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (00093295)

研究分担者 松本 米龍  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (60219524)
小澤 文幸  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (40134837)
キーワード触媒的不斉合成 / 遷移金属錯体触媒 / 光学活性化合物
研究概要

光学活性な生理活性化合物あるいはその合成中間体の触媒的不斉合成を行うため,それに適した新しい均一系錯体触媒反応の開発と不斉錯体触媒の設計を行った。
1.これまでに開発してきた光学活性フェロセニルホスフィンをAu(I)またはAg(I)を触媒とするイソシアノ酢酸エステルの不斉アルド-ル反応に用いるために,その構造を改良した。リン上のフェニル基に電子吸引性基または電子供与性基を導入して触媒金属上の電子密度を調節することにより,触媒金属に配位するイソシアノ酢酸エステルの数をコントロ-ルすることができた。その結果,好ましいジアステレオメリックな遷移状態を経ることが可能になり,高い不斉収率でアルド-ル反応生成物が得られた。またフェロセニルホスフィンの側鎖上の官能基を種々検討した結果,2-(ピロリジノ)エチルアミノ基のようなある程度かさ高いアミノ基をもつものが高い立体選択性を示すことを明らかにした。
2.光学活性ホスフィンを配位子とするパラジウム錯体触媒を用いた不斉Hecle反応で高い立体選択性を達成した。アリ-ルトリフレ-トと2,3-ジヒドロフランとから光学活性な2-アリ-ル-2,3-ジヒドロフランを合成する反応である。これは分子間不斉Hecle反応の最初の例であり,また新しいタイプの不斉炭素ー炭素結合生成反応としても注目すべきものである。
3.1-フェニルブタジエンのヒドロホウ素化にあるロジウム触媒を用いると選択的に二重ヒドロホウ素化が進行して,酸化後,1-フェニル-1,3-ブタンジオ-ルが得られるこがわかった。光学活性ホスフィンを用いることにより触媒的不斉合成も実現できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小澤 文幸: "Catalytic Asymmetric Arylation of 2,3-Dihydrofuran with Aryl Triflates" Journal of the American Chemical Society. 113. 1417-1419 (1991)

  • [文献書誌] 林 民生: "Asymmetric synthesis catalyzed by chiral ferrocenylphosphineーtransition metal complexes IX.Preparation of chiral ferrocenylーbisphosphines containing an aminoalkyl side chain" Journal of Organometallic Chemistry. 印刷中. (1991)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi