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1990 年度 実績報告書

シダ植物フィトクロムcDNA一次構造の決定および抗体の作製とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 02454014
研究機関東京都立大学

研究代表者

和田 正三  東京都立大学, 理学部, 教授 (60011681)

キーワードシダ / フィトクロム / 塩基配列 / cDNA
研究概要

光形態形成に関する生理作用の解析が最も進んでいるシダ植物のフィトクロム反応を更に研究するため,シダフィトクロム分子の諸情報を得る第一段階としてcDNAのクロ-ニングと塩基配列の解析を行った。
暗所で育てたホウライシダ複相世代の組織からpoly(A)^+RNAを調製し、cDNAライブラリ-を作成した。アラスカエンドウのフィトクロムcDNAの一部をプロ-ブにし,ライブラリ-中から7つのcDNAクロ-ンを単離した。製限酵素地図から,これらのクロ-ンはそれぞれオ-バ-ラップしていた。全長の最も長いクロ-ン(pFP1)をプロ-ブとして、暗所で育てた組織から抽出したRNAのスロットブロット分析の結果,単離したcDNAはシダpoly(A)^+RNAと反応性のあることがわかった。そこで,ダイデオキシ法によりpFR1の塩基配列を解析した。その結果,pFP1は全長が約4100bpのcDNA配列を含み,その内部におよそ121KDaのポリペプチドをコ-ドしていた。この分子量は,シダフィトクロ-ムタンパク質のウエスタンブロット分析による分子量125KDa(Oyama et al 1990)とほゞ一致する。塩基配列から決定されたシダフィトクロムのアミノ酸配列を,高等植物のフィトクロ-ムのアミノ酸配列と比較した結果,両者間の相同性はN末端側で高く,C末端側では比較的低かった。また高等植物のフィトクロムはI型,II型に分類されているが,シダフィトクロムのアミノ酸配列は,そのいずれともほゞ同程度の相同性を示した。またアミノ酸配列中の親水性,疎水性部位からは,シダフィトクロム分子内に,生体膜を貫通するような領域は見出せなかった。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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