研究概要 |
1.チャセンシダ科の系統のうち,ホウビシダ節のバイオシステマティクスについての研究はいくつかの成果をあげてきたところであるが,ヒメタニワタリもこの群のものではないかとの仮説にもとづいて,比較形態学,細胞分類学,パリノロジ-などの手法を用いて形質の解析を行った結果,ヒメタニワタリをホウビシダ節に加えるべきであるとの結論をえた。(発表論文1) 2.コケシノブ科のソテツホラゴケ属ソテツホラゴケ亜属の植物は種死もよく分かっていなかった。この亜属の植物の比較によって,日華区系に生育する種の実態が明らかにされた。(印刷中の論文) 3 中国産種について,多数の染色体数を観察し,日本産種と比較できるよう準備した。これらの基礎資料の増加によって,類緑関係はやがてより明確に示されることになるだろう。 4 イノモトソウ科では無融合生殖異常の特質的な材料を得,発芽検査を始めた。順調に成育すれば,無融合生殖解析にとって良い材料となるものと楽しみである。 5 ホウライシダ科,オシダ科,ヒメシダ科などで予備的研究を行ったが,未だ成果を得るに到っていない。 6 ホングウシダ科における胞胞形成の特異型については観察経果の報告を行った(論文3)
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