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1991 年度 実績報告書

核多角体病ウイルス変異株の増殖相と抗原の分析

研究課題

研究課題/領域番号 02454055
研究機関宇都宮大学

研究代表者

岩下 嘉光  宇都宮大学, 農学部, 教授 (20007884)

研究分担者 管家 英治  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20007967)
キーワードNPV / ウイルス核酸 / 多角体タンパク質 / 人工飼料 / ウイルス感受性 / 広食性蚕
研究概要

I、NPV変異株の多角体タンパク質の分別 C,Ta,54N及びT株それぞれの多角体タンパク質を精製し、その構成タンパク質を分離して比較検討した。29.5kdのポリヘドリン,60.5,25.0,13.5kdの主要構成タンパク質は殆ど相違がなかった。更に、12.5〜10.3kdの範囲で4本のバンドが得られたが、T株のみは、11.1kdの特異的なバンドが得られた。
II、各変異株のDNAフラグメントパタ-ンC,Ta及び54Nのウイルス核酸をHindIIIで切断し,そのフラグメントサイヅを比較した。Ta及び54Nは共に19,Cは16フラグメントを得た。各株の遺伝子配列の相同性はCとTaで56%,Cと54Nは36%,Taと54Nとでは47%であった。
III、広食性蚕のNPV感受性 近年,広食性蚕の人工飼料育による繭生産が推進され、本品種のNPV感受性の検討が要請されている。交雑種用人工飼料、広食性用LPYー141(L)及び広食性用モ-ラス(M)により飼育し、4及び5齢幼虫のNPVに対する感受性を比較検討した。
a)L飼料で4齢まで飼育、5齢起蚕に多角体を接種した場合、桑育に移行した蚕は10^5/ml以下の低濃度では全く感染が認められなかったがL飼料育を継続した蚕は10^3/mlの低濃度でも高い感染率を示した。
b)L飼料育蚕は10^3/mlの低濃度でも100%感染率を示したが、M飼料育蚕は約60%に止まった。
c)LとM飼料育蚕のNPV感受性は、中腸細胞への感染の有無に左右される。
d)広食性蚕の人工飼料育におけるNPV感受性は人工飼料組成、ウイルス不活化物質生産の多少、飼料の物性、食下飼料の消化管での停滞やウイルス吸着性などが関与していることが窺われた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 林 玉清,岩下 嘉光: "低温処理した天蚕の中腸細胞における核多角体病ウイルスの感染増殖" 日本蚕系学会第61回学術講演会講演要旨集. 61. (1991)

  • [文献書誌] 岩下 嘉光,石田 英子: "広食性蚕の核多角体病ウイルス対する感受性" 日本蚕系学会第62回学術講演会講演要旨集. 62. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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