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1992 年度 実績報告書

アフリカ低位生産土壌における根圏の水およびイオンの動態と作物の耐乾性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02454059
研究機関京都大学

研究代表者

高村 泰雄  京都大学, アフリカ地域研究センター, 教授 (30026372)

研究分担者 中野 淳一  鳥取大学, 農学部, 助教授 (20032641)
キーワード低位生産土壌 / 非破壊的土壌溶液採取 / 耐干性 / トウジンビエ / ソルガム / トウモロコシ
研究概要

前年度までにホロファイバーによる土壌溶液採取分析システムの予備実験を行い、低位生産土壌を含む4種類の土壌でトウモロコシを生育させて、土壌溶液の全イオン濃度と作物生長の関係を調査した。本年度はこれらの結果にもとづいて、上記実験システムを利用して、実験的な低位生産土壌を用いて、ことなる水分レベルのもとで栽培した2-3の作物種の生長反応を、根圏土壌の養水分の動態との関係で解析することを目的とした。土壌水分状態は2水準(PF1.5および2.5)に設定し、作物はアフリカ在来のトウジンビエ、ソルガムおよび対照としてトウモロコシを用いた。得られた結果は以下のとおりである。
(1)本実験の水分レベルの範囲では、土壌の乾燥による溶液イオン濃度の上昇は小さく、水分ストレスがまず作物の生長に影響をおよぼすと考えられた。 (2)供試作物の中では、乾燥抵抗性が最も大きいとされているトウジンビエが、他の作物に比べるとその初期生長の段階において、養分吸収をとくに活発に行なうことが確認された。 (3)土壌水分の低下にともなって、供試作物はいずれも、地上部/地下部の乾物重比が減少するが、その程度には、明らかに種間差が認められ、トウジンビエ、次いでソルガムで大きく、これらの作物が乾燥下で根系をより発達させて、広い範囲からの養水分を吸収し、乾燥に適応する体制をとることを明らかにした。
なお以上のように、本研究に用いた土壌溶液の採取分析システムを用いることによって、作物生長と土壌中の養水分の動態を総合的に観察できることが明らかになったが、乾燥程度が著しい土壌については、溶液採取方法をさらに改善するための実験研究が必要である。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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