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1990 年度 実績報告書

人工衛星測量を用いた斜面危険度監視システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 02454070
研究機関京都大学

研究代表者

佐々 恭二  京都大学, 防災研究所, 助教授 (30086061)

研究分担者 日浦 啓全  高知大学, 農学部, 助教授 (30046495)
平原 和朗  京都大学防災研究所, 助教授 (40165197)
キーワード地すべり / 斜面崩壊 / 人工衛星測量 / GPS / 災害危険地図 / ハザ-ドマッピッング
研究概要

近年,著しく進歩しつつある人工衛星測量(GPS)を用いて斜面土層の変動を監視し、斜面崩壊・地すべりの発生危険度を予知するための第一階段として、本年は次の研究を行なった。
1)人工衛星測量機2台を用いて、京都大学構内の二つの建物の屋上に観測点を設置し、一点を不動点、一点を仮想地すべり斜面内の移動内の移動点と考え、移動点を水平に10cm移動させた場合と30°の斜面に沿って水平に10cm、鉛直に5.9cm移動させて観測精度をチェックした。その結果、繰り返し同一地点を測量した場合の値のばらつきは標準偏差で1mm以内であり、移動量の測定誤差は水平距離で1〜2mm、鉛直距離で4mmであった。5〜10mmの移動が正確に測定できれば斜面の監視としては十分と考えられるので、この値は評価できるものであった。
2)徳島県の険しい山岳地帯にある善徳地すべり地内に4点の観測点を設置して、試験観測を行なった、この中、2点は小学校のビルの屋上と民家の屋上にアンテナを設置し、2点は畑に鉄のクイ(1〜2m)を打ってアンテナを設置して観測を行なった。その結果、屋上に設置したアンテナ間では標準偏差は水平距離で1mm以内、鉛直距離で2mm以内に納まったが、畑のものは、水平距離で4〜8mm、鉛直距離で8〜14mmの標準偏差になった。
3)アンテナの位置が地上に近接している場合、山地の急斜面では植生による電波の遮蔽を受けやすく、また地表からの反射波による電波の乱れもあり精度が良くないので地中1m、地上4mのアンテナ設置台を3セット製作し、その試験観測を行なっている。
4)本年度に、善徳地すべりにおいて、GPS移動観測による移動量と対比させるために、三次元せん断変位計を27台を設置したので、平成3年度には両者の移動観測の結果を対比しつつ、GPS観測の問題点を検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 福岡 浩: "人工衛星測量(GPS)による地すべり移動観測" 第29回地すべり学会研究発表講演集. 1. 170-173 (1990)

  • [文献書誌] H.HIURA: "Landslide monitoring system of a crystalline schist landslide" Proc.6th International Symposium on Landslides. (1992)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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