研究課題/領域番号 |
02454073
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
深沢 和三 北海道大学, 農学部, 教授 (40001408)
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研究分担者 |
佐野 雄三 北海道大学, 農学部, 助手 (90226043)
船田 良 北海道大学, 農学部, 助手 (20192734)
小島 康夫 北海道大学, 農学部, 助手 (90161918)
大谷 諄 北海道大学, 農学部, 助教授 (30001465)
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キーワード | グアイアシルリグニン / シリンギルリグニン / モレイ呈色反応 / 顕微分光スペクトル / 広葉樹 / 系統分類 / 木材細胞壁 / 進化 |
研究概要 |
最終年度である本年度の成果は次のとおりである。1.昨年度は25種について実験を行なったが、本年度は実験方法が確立された為、当初の予定は71樹種であったが、101樹種(49科91属)にまで拡張出来た。熱帯産は48種、亜熱帯産は18種、温帯産は24種、亜寒帯産は11種である。2.モイレ呈色反応とその可視吸収スペクトルによって各要素の細胞壁のグアイアシルリグニン(Gリグニン)とシリンギルリグニン(Sリグニン)の定性及び定量法を開発し確立した。3.即ちスペクトル曲線を数値化することにより、デ-タベ-スに入れることを可能にした。4.早材・晩材別に道管と木繊維細胞壁について調べた。それぞれがGリッチ、Sリッチになる組合せを5つのグル-プに分類した。5.グル-プ別に道管の配列、生育地の出現傾向をみたところ興味ある事実が判明した。6.GからSリグニンへの進化の過程は、道管の有無、配列の進化の過程と一致した。7.熱帯産樹木は温帯産よりもGリグニンが多く原始的である。8.GからSリグニンへの変化の過程及びその量比で、樹木の進化を追うことが出来ることを確認した。9.これらのデ-タは樹木系統分類学上非常に重要であり、報告書ではアトラスとして整理した。
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