研究課題/領域番号 |
02454087
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
細山田 健三 宮崎大学, 農学部, 教授 (10040833)
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研究分担者 |
日下 達朗 山口大学, 農学部, 教授 (50038238)
豊満 幸雄 宮崎大学, 農学部, 助手 (70197979)
武藤 勲 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70040863)
秋吉 康弘 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30041031)
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キーワード | 土壌侵食 / 降雨強度 / 地形 / 表面流 / 土壌物理性 |
研究概要 |
1991年10月より南試験区において、クロボク土を供試土とした幅4mの斜めうね区と幅1mの平うね区を設け、約1年3カ月にわたり侵食流亡土量を実測した。今回の斜めうねは、従来のうね形(うね幅0.5m、うね高0.1m)を地形傾斜方向と30゚の斜め方向にうね立てしたもので、うね間の水は30゚の斜め方向に流れ、うね末端の傾斜斜面方向の溝を下流方向に流れる仕組みになっている。その結果、USLEのPの値として、平うねを1とした場合、斜めうね区では1.6程度になった。この値は、前年度の同じうね形の縦うねの値1.4より若干大きく、予想を裏切るものであった。今回の斜めうねの場合は、試験区の幅の影響があり、平うね、縦うね、横うね などの試験のように、幅に無関係というわけにはいかないので、今後の検討が必要である。 マサ土に対する土壌の締固め状況と表面流による土壌侵食機構に関する研究では、次のことが明らかになった。全ての締固め状態で、表面流量の増加に伴い、掃流力が増大し、土壌侵食量は増加する。しかし侵食溝(マイクロリル)が形成され、流水が収束し、侵食溝のみに掃流力が作用するようになると、限られた幅のみで土壌侵食が起こるため、かえって土壌侵食量が減少する。侵食溝の形成条件は、表面流量が比較的多い場合は、全ての乾燥密度においておこるが、表面流量が少ない場合は、1)乾燥密度が低い場合は目で確認できるほどの侵食溝の形成は見られないが、2)乾燥密度が高い場合は、全体にまんべくなく掃流力が大きく、またマイクロリルが多数、網状に形成されるようになることがわかった。
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