研究課題/領域番号 |
02454095
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
押田 敏雄 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (10139529)
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研究分担者 |
松田 基夫 麻布大学, 生物科学総合研究所, 助教授 (50139531)
川鍋 祐夫 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30177711)
福安 嗣昭 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (90156810)
松本 聰 東京大学, 農学部, 教授 (20032295)
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キーワード | 家畜尿汚水 / 土壌処理 / 水質浄化 / 再利用 / 脱窒 / 菌体 / 蒸発 / 土壌浸潤 |
研究概要 |
1)既設施設での土壌処理の実態調査 1987年7月に設置された麻布大学尿汚水処理施設(土壌浸潤方式)で、実際の尿汚水処理の効果について、約1年にわたり、水質を調査した。その結果、排水基準に設定された項目のうち、TN以外は基準値をクリア-したが、窒素については、別途に脱窒を考えなければならないことが、判明した[家畜衛生研究会報・印刷中]。 2)菌体のスクリ-ニング 土壌処理を行なう前段階の調査として、市販されている汚水処理用の菌体8種(エンビロザイム、バイミクロ、ロ-ズ・スカムレス(以下RS)、コンポザイム、テトラ菌、バ-ズB、マロックスおよびナックスSS)について、SSやBODなどを低減させるのに有効なものをミニチュア試験でスクリ-ニングした。その結果、RS(有機農耕)が、透過率、COD、BOD、SS、TN、TPおよび大腸菌群の除去効率の点で、他に比べ良好で、汚泥水分も低かった[麻布大学獣医学部研究報告・投稿中]。 3)家畜尿汚水の浄化における土壌および植物の効果(ポットを用いた精密試験) スクリ-ニングの結果が良好であったRSを用い、ポット試験を行なった。植物にはヒエを用い、対照として裸地区、尿汚水の対照として水道水区をそれぞれ設けた。その結果、土壌蒸発および蒸発散による排水の減少率は、それぞれ24.7〜30.1%および52.4〜64.7%で、植物区の方が多かった。尿汚水植物区の総排水量は、注入総量の約1/3に減少した。COD、SS、BOD、TNおよびTPの除去率は、植物区は79〜97%、裸地区は25〜79%で、土壌と植物の作用で尿汚水中の汚濁物質は大部分除去された[日本草地学会誌・投稿中]。 4)脱窒について 脱窒について琢舎汚水処理活性汚泥由来の<Pseudomonas>___ー sp.を用い、至適炭素源と温度について検索した。その結果、炭素源はLーAsとNaーAであり、28℃での脱窒速度が最も良好であった。[日本畜産学会報・投稿中]
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