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1991 年度 実績報告書

遅発性感染症、スクレイピ-における宿主蛋白prpの機能の解析:異種及び人工変異prp遺伝子導入細胞の樹立と各種_<sap>画分(病原体画分)の調製

研究課題

研究課題/領域番号 02454097
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

品川 森一  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00001537)

研究分担者 堀内 基広  帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (30219216)
石黒 直隆  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00109521)
キーワードスクレイピ- / 伝達性海綿状脳症 / PrP遺伝子 / 培養細胞 / 遺伝子発現
研究概要

1。ウシ遺伝子を入れたG418耐性コロニ-からクロ-ニングにより全ての細胞がウシPrP^Cを発現し続けるクロ-ンを樹立した。このクロ-ン化した細胞にスクレイピ-感染マウス脳乳剤あるいはSAF画分を感染させ、抗ヒツジPrP抗体を用いた蛍光抗体法により非感染細胞との比較を行った。感染細胞には核周辺のPrP^Cの蛍光以外に細胞質全体に微細顆粒状の蛍光が認められた。継代しても細胞質の顆粒状の蛍光は存続し、クロ-ニングによってそのような細胞株を樹立できた。対照のPrP遺伝子を入れていないL細胞に感染させても同様の所見が得られた。しかし細胞質全体に微細顆粒状の蛍光を示す細胞は速やかに消失する傾向がみられ、クロ-ン化に成功していない。また感染細胞を通常の細胞と同様に凍結保存すると、死滅しやすく、回復しずらかった。これら感染細胞を経時的にマウス接種を行い、感染性の変動を調べている。
2。ヒツジPrP遺伝子を導入した細胞はコロニ-分離当初はウシ遺伝を導入した細胞と同様にPrPを発現したが、ヒツジ遺伝子が存続していても、時間と共に発現する細胞が減少した。遺伝子の非コ-ド領域がこの現象に関係しているのかも知れない。この点の解析も計画している。
3。ウシcDNAを基本として、PrPのN端に欠損を持ったもの及び一部アミノ酸置換が起きるように変異させた遺伝子を作成し、リン酸カルシュウム沈澱法によってマウスL細胞に導入し、G418耐性コロニ-を分離することが出来た。何れの遺伝子によっても、それらのPrP^Cを核周辺に強く発現している細胞が得られた。変異遺伝子を導入した細胞に付いては時間的な関係で凍結保存し、まだ解析に至っていない。
4。SAF遺伝子を扱った培養細胞での成績を理解し解釈する助けとしてSAFそのものの解析を行い、SAFから精製分離したPrP^<SC>そのものに感染性を証明することが出来た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Yoshimoto: "Comparative sequence analysis and expression of bovine PrP gene in mouse Lー929 cells." Virus Genes. (1992)

  • [文献書誌] K.Sasaki: "Biological activity of subfractions from scrapieーassociated fibrils" Virus Research. (1992)

  • [文献書誌] 品川 森一: "ヒツジの海綿状脳症(スクレイピ-)" モダンメディア. 37. 390-394 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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