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1990 年度 実績報告書

オウム病クラミジアの新分類

研究課題

研究課題/領域番号 02454102
研究機関岐阜大学

研究代表者

平井 克哉  岐阜大学, 農学部, 教授 (30021702)

研究分担者 松本 明  川崎医科大学, 医学部, 教授 (90027318)
山口 剛士  岐阜大学, 農学部, 助手 (70210367)
福士 秀人  岐阜大学, 農学部, 助教授 (10156763)
キーワードChlamydia psittaci / 主要外膜蛋白質の遺伝子 / クラミジア属の保存遺伝子
研究概要

これまでの研究からC__ー.<psittaci>___ーは5つのDNA型に分けられ、さらに各DNA型は主要外膜蛋白質(MOMP)の抗原性により免疫学的に型別されることを明らかにした。今年度は、免疫学的型別において重要な抗原であるMOMPの構造とクラミジア属保存遺伝子領域を解析した。
MOMPのアミノ酸組成はAsx.Glx.Gly.SerおよびAlaが各々約10%(mol%)、Leu他5種は約5%、Alg他3種は約3%、CysおよびMetは約1%であった。MOMPは8本のペプチドフラグメント(F)に分かれた。MOMPのN末端アミノ酸配例は、NーLeu Pro Val Gly Asp Pro Ala Glu Pro SerーCであった。この配列から、5'TTGCCTGTAGGGAATCCAGCTGAACCAAGT3'のオリゴヌクレオチドを作成し、MOMP遺伝子をクロ-ニングした、この合成オリゴヌクレオチドをプロ-ブとて解析した結果、MOMP遺伝子座位のDNA断片の大きさは各DNA型とよく一致することが判った。しかし、Av2aは他のAv型と違いが認められた。また、同じDNA型の中でも塩基配列に変化が存在することが示唆された。6.1kbプロ-ブによるサザンブロッティングにより、Av型は、Fe1とGp1に共通の塩基配列を持つものの、哺乳類由来株、C__ー.<pneumoniae>___ーおよびC__ー.<trachomatis>___ーとには大きな違いがあることが示唆された。
クラジミア属保存領域について塩基配列の決定およびノ-ザンブロッティングを行ったところ、この領域には16Sおよび23Sリボゾ-ムRNA(rRNA)遺伝子が存在することがわかった。また、このrRNA遺伝子を含む領域の制限酵素断片長多型(RFLP)は、DNA型およびDNAホモロジ-グル-プと良く一致し、rRNAないしrDNAグル-プの分類学的有用性が示唆された。今後、各DNA型のrRNA遺伝子およびその隣接領域の塩基配列を決定し、クラミジア属全体の再編成の基盤を確立したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 金子 周義,鍋谷 政広,萩野 博明,福士 秀人,山口 剛士,平井 克哉: "わが国ではじめて発生したクラミジアによる乳用牛の流産" 日本獣医師会雑誌. 43. 417-422 (1990)

  • [文献書誌] Nabeya,M.,Kaneko,K.,Hirai,K.,Inaba,Y. and Matumoto,M: "Abortion in Japanese cows caused by Chlamydia psittaci" Veterinary Microbiology. (1991)

  • [文献書誌] Kobayashi,S.,Morishita,P.,Fukushi,H.,Hirai,K.,: "Prevalence of Chlamydia Pneumoriae in Japan" Journal of Infectious Diseases. 163. 417-418 (1991)

  • [文献書誌] Matsuno,H.,Fukushi,H.,Yamaguchi,T.,and Hirai,K.: "Antigenic analysis of feline and bovine chlamydia psittaci with monoclonal antibodies" Japanese Journal of Veterinary Science. 53. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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