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1991 年度 実績報告書

フグ毒耐性ナトリウムチヤネルの構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 02454146
研究機関山口大学

研究代表者

中澤 淳  山口大学, 医学部, 教授 (90025594)

研究分担者 野間 隆文  山口大学, 医学部, 講師 (40189428)
キーワードナトリウムチヤネル / テトロドトキシン / cDNA / フグ
研究概要

トラフグの脳組織を用いてλgt10ベクタの上に、オリゴdtとランダム配列をプライマ-として、2種類のcDNAライブラリ-を、新たに作製した。昨年度既に分離しているフグのナトリウムチヤネルcDNAクロ-ンの一部をプロ-ブとして、合計9個のcDNAクロ-ンを得ることができた。これらの塩基配列を解析したところ、いずれも単独では全mRNAに対応するものはなかったが、配列をつなぎ合わせると全ユ-ド領域がカバ-できた。えられたクロ-ンの塩基配列をもとにして分離すると、フグの脳には少なくとも3種のナトリウムチヤネルが存在することがわかった。
最近、ラットの心臓と骨格筋ならびにヒト心臓からテトロドトキシン耐性のナトリウムチヤネルがクロ-ンされアミノ酸配列が推定されている。これらの配列ならびに既報のテトロドトキシン感受性のラット脳の3つのクロ-ンのアミノ酸配列と今回えられたフグ脳の配列を比較検討したところ、テトロドトキシン耐性と考えられるものでは、4つの繰り返し構造の第1着目の領域のセグメント5と6の間の部分に欠失が存在することが最も大きな違いであった。この部分は細胞外につき出ていると考えられるところで、糖鎖の修飾をうけている。
これまでに、ラット脳のナトリウムチヤネルの部位特異的変異解析やテトロドトキシン耐性のラット量機筋やヒト心臓のチヤネルのアミノ酸配列から単一のアミノ酸残基がテトロドトキシン親和性に関与するという報告があったが、これらの予測されたアミノ酸残基はフグのナトリウムチヤネルではすべて、トキシン感受性のものと同じであった。
従って、テトロドトキシン耐性を規定するのは単一アミノ酸置換というよりは、上述のようなISSとIS6の間の領域の欠失であるという可能性が強い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Yamada: "Characterization of cDNA encoding tetrodotoxinーresistant sodium channel from puffer fish"

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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