研究課題/領域番号 |
02454151
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
鍋島 陽一 国立精神・神経センター, 神経研究所, 所長 (60108024)
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研究分担者 |
松崎 文雄 国立精神, 神経センター・神経研究所, 室長 (10173824)
藤沢 淳子 国立精神, 神経センター・神経研究所, 室長 (60209038)
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キーワード | 筋分化制御因子 / bHLH / 転写調節 / 筋分化 / エンハンサ- / MLC box |
研究概要 |
筋分化制御因子群の機能を解析するために4種の筋分化制御因子の遺伝子をクロ-ニクグし、発現べクタ-連結、筋細胞誘導能、筋細胞で特異的に発現する遺伝子の転写誘導能を調べた。 (1)骨格筋ミオシン軽鎖遺伝子のエンハンサ-領域に5個のEーboxが並んでおり、MyoD、Myogeminにより活性化され、転写を誘導する。しかし、MRF4では転写を誘導できない。又、MyoDによる転写誘導には5個のEーboxのうち、5^1端の2個があれば十分な活性が得られることが明らかとなったが、Myogeminによる転写誘導のためにはこの2個のEーboxのみでは機能せず、別のEーboxが必要なことが明らかとなった。よってbHLH構造をもつ点では保存された配列をもつMyogenic Factorも、その機能を詳細に調ベると異な機能をもっていることが明らかとなった。(2)プロモ-タ-にはMLC boxとEーboxが並んでいるが筋分化制御因子はMLC boxに直接結合しないがMLC boxを活性化して転写誘導する。Eーboxを介しての転写誘導は極めて弱いがEーboxとMLC boxと並んでいることにより、全体の活性が3倍に増大することから、MLC boxとの相互作用による転写の増大にEーboxを機能している(3)2つの全く性質を異にする因子であるEーbox(エンハンサ-)とMLC boxの活性化に筋分化制御因子が関与しており、又、第3の筋特異遺伝子のミス因子であるMーCATモチ-フ、あるいはMEF2因子も筋分化制御因子の下流に位置すると報告されていることから、筋持異遺伝子の発現は筋分化制御因子群によって一元的に制御されている可能性が高い。
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