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1991 年度 実績報告書

ニュ-ロン・グリア相関と神経発育因子ー新しい神経成長因子の精製と分子作用機構の解明ー

研究課題

研究課題/領域番号 02454158
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

加藤 泰治  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60094364)

研究分担者 浅井 清文  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70212462)
キーワードニュ-ロン・グリア相関 / 神経発育因子 / 神経栄養因子 / グリア / 神経線維腫 / グリオスタチン
研究概要

研究者は、神経線維腫中に存在する神経芽腫細胞増殖因子(NBGF)は、ウリジンあるいはアデノシン誘導体であることを証明した(論文投稿中)。本年度はこの因子とは別に、グリアの増殖を抑制するタンパク質性因子(グリア細胞増殖抑制因子:GGIF)が存在することを新たに見いだし、この因子を5種類のカラムクロマトグラフィ-を用いて完全精製した。さらに、この因子にニュ-ロンの再生機能を促進する新しい神経栄養因子(NTF)活性があることを見いだした。この因子はグリア細胞の増殖をサイトスタチックに抑制することから、われわれはこの因子をグリオスタチンと命名した。
1、研究材料と方法:グリア細胞増殖抑制活性は、培養ラットアストロサイト-マ細胞(C6)に、試料を添加し18時間に取り込まれる^3Hチミジン量をDNA合成として測定した精製法は、神経線維腫抽出液からブル-トヨパ-ル、DEAEセファセル、ブチルト-ヨ-パ-ル、ハイドロキシルアパタイト、MonoQカラムを用いた。NTF活性は、培養ラット大脳皮質ニュ-ロンの生存率と神経突起伸展を指標にNTF活性を測定した。
2、研究結果と考察:神経線維腫から5種類のカラムを用いて精製したグリオスタチンは、SDSーPAGE上では分子量50kの単一バンドとして泳動された。グリオスタチングリアによって産生され、グリア自身に作用するいわゆるオ-トクリン形式で作用するユニ-クな因子である。さらに、大脳皮質ニュ-ロンの生存維持や神経突起伸展作用を併せもつことは、グリオスタチャンの将来的な臨床応用(脳腫瘍、神経症患の治療)を考える上で,重要な知見である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ito,Jinichi: "A cellular uptake of cisplatinumーencapsulating liposome through endocytosis by human neuroblastoma cells." Neurochem.Int.18. 257-264 (199)

  • [文献書誌] Sugimoto,Toru: "Alphaーsmoothーmuscle actin desmin espression in human neuroーblastome cell lines." Int.J.Cancer. 48. 277-283 (1991)

  • [文献書誌] Asai Kiyofumi: "von Recklinghausen neurofibroma produes neuronal and glial growthーmodulating factors" Brain Res.556. 344-348 (1991)

  • [文献書誌] Uemura,Kenji: "Identification of immunoーreactive Iipocortin Iーlike molecules in serum and plasma by an enzyme immunoasaay for lipocortin." Biochim Biophys.Acta.

  • [文献書誌] Ito,Jinishi: "Interaction of sialosy1 cholesterool with the cell surface of rat astrocyets and its biological activities" Neurochem.Int.

  • [文献書誌] Asai,Kiyofumi: "A novel glial growth inhibitory factor,gliostatin,derived from neruofibroma" J.Neurochem.

  • [文献書誌] 加藤 泰治: "ニュ-ロン・グリアの相互修復機構 老年期痴呆ー神経組織障害の修復一" 科学評論社, 10 (1990)

  • [文献書誌] 加藤 泰治: "グリア産生因子 新生化学実験構座11巻ー神経生化学ー" 東京化学同人, 7 (1990)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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