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1991 年度 実績報告書

インタ-ロイキンー3拮抗因子の精製と産生細胞の同定

研究課題

研究課題/領域番号 02454168
研究機関新潟大学

研究代表者

森 和博  新潟大学, 理学部, 教授 (90025635)

研究分担者 相川 豊夫  新潟大学, 教養部, 教授 (10009045)
キーワード造血制御 / 造血幹細胞 / インタ-ロイキンー3 / 抑制因子 / 抗ILー3活性(NILー3)
研究概要

マウス骨髄細胞をILー3存在下で短期間培養したところ、ILー3活性を抑制する因子(NILー3)の産生が見られた。
イオン交換カラムなどによる分画によりNILー3をILー3から完全に分離することができたが、同様な細胞増殖抑制活性を持つインタ-フェロンγ(IFNγ)とその物理化学的性状が類似していることが分かった。
そこで、IFNγの抗ILー3活性を調べたところ、IFNγにはNILー3活性はないことが明かとなった。また、分子量、熱耐性等の比較から、NILー3はTGFβ、TNFなど既知の抑制因子とは異なる新しい因子であることが分かった。
造血幹細胞を濃縮した画分をILー3で刺激すると、このNILー3の産生が誘導されること、また5ーFU処理により増殖期の幹細胞を殺した骨髄細胞画分はNILー3を産生しないところから、NILー3は増殖期に入った幹細胞によって産生されることが推測された。
NILー3が幹細胞から産生されることを明かにするために、造血幹細胞欠損W/W^vマウスの骨髄細胞をILー3存在下で培養し、上清中の活性を調べたところ、NILー3活性は全く検出されなかった。しかし、これがW/W^vマウスの造血幹細胞欠損によるものか、あるいはこの系統の特性によるものかの疑問が残る。
そこで正常対照である同系統の+/+マウスの骨髄細胞をILー3刺激下で培養し、その培養上清を調べたところ、やはりNILー3活性は検出されなかった。
更に、親系統であるC57BLマウスについても調べた結果、C3H、A/J、ddY、等他系統のマウスと異なり、C57BL系マウスはNILー3の産生が見られない特殊なマウスであることが分かり、この方法ではNILー3産生細胞の同定は出来ないことが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masato MIYASHITA: "Hierarchical regulation of interleukin production:Induction of interleukinー6 production from bone marrow cells and marrow stromal cells by interleukinー3." Leuk.Res.15. 1125-1131 (1991)

  • [文献書誌] Katsuhiko ITOH: "Longーterm cultivation of an interleukinー3 producing cell line in chemically defined proteinーfree medium." Intl.J.Hematol.54. 171-174 (1991)

  • [文献書誌] Jun SUZUKI: "Characterization of murine hemopoietic supportive(MSー1 and 5) and nonーsupportive(MSーK) cell lines." Leukemia.

  • [文献書誌] Kenkichi SUGIMOTO: "Production of a negative regulator of ILー3 by bone marrow cells in response to ILー3ーcontaining medium:Possible presence of a feedback mechanism against ILー3." Leuk.Res.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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