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1991 年度 実績報告書

ニュ-モシスチスカリニの分子生物学的研究とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 02454175
研究機関東京大学

研究代表者

中村 義一  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40114590)

研究分担者 江川 滉二  東京大学, 医科学研究所, 教授 (00012724)
キーワードニュ-モシスチス・カリニ / カリニ肺炎 / AIDS / 日和見感染 / PCR診断 / 表面抗原 / 5Sリボゾ-ムRNA / 単クロ-ン抗体
研究概要

ニュ-モシスチス・カリニの分子生物学と臨床応用に関する基礎的研究について以下の研究成果を得た。
1.従来のヌ-ドラットを用いた感染系に加えて、ヌ-ドマウスを用いた感染・培養系を確立した。
2.ラット及びマウス・カリニ表面抗原に対する単クロ-ン抗体の確立と解析を行なった。その結果、ラット・カリニ主要表面抗原糖蛋白質(P115)の糖鎖部分が主要抗原となっていることを明らかにした。
3.P115蛋白質の部分配列を決定し、人工合成したペプチドに対する単クロ-ン抗体を作製した。これを用いて、カリニ表面抗原分析を行なった。
4.5Sリボゾ-ムDNAのPCR増幅法を用いたDNA診断法を開発し、臨床的に確立した。
5.ニュ-モシスチス・カリニのcDNAとゲノム・ライブラリ-を作製した。抗P115抗体を利用して、P115ーcDNAクロ-ンを多数分離した。塩基配列分析の結果、表面抗原の構造に著しい多型性が観察された。
今後、P115遺伝子のcDNAとゲノムDNAの全構造を明らかにし、本研究で示唆された表面抗原の可変性の分子機構および分子病理に関して解析を行なう。特に、抗原変換とAIDSとの関連を明らかにする。さらに、ワクチン化研究を推進する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kitada,K.: "Detection of Pneumocystis carinii sequences by polymerase chain reaction:1 animal models and clinical application to noninvasive specimens" J.Clin.Microbiol.29. 1985-1990 (1991)

  • [文献書誌] Kitada,K.: "Diagnosis of Pneumocystis carinii pneumonia by 5S ribosomal RNA amplification" J.Protozool.(1992)

  • [文献書誌] Nakamura,Y.: "Epitope study and cDNA screening of major surface glycoprotein of Pneumocystis carinii" J.Protozool.(1992)

  • [文献書誌] Kitada,K.: "A novel therapeutic marker of Pneumocystis carinii pneumonia:monitoring by the polymerase chain reaction of shedding in sputum" Chest 投稿予定.

  • [文献書誌] 中村 義一: "ニュ-モシスチス・カリニの分子生物学とその臨床応用" 奇生虫学雑誌. 40. 339-343 (1991)

  • [文献書誌] 中村 義一: "分子系統樹からみたニュ-モシスチス・カリニの分類学と臨床診断への応用" 感染症. 21. 143-147 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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