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1991 年度 実績報告書

視床下部ホルモンの免疫応答調節作用

研究課題

研究課題/領域番号 02454187
研究機関京都大学

研究代表者

村松 繁  京都大学, 理学部, 教授 (30025291)

研究分担者 稲葉 カヨ  京都大学, 理学部, 助手 (00115792)
キーワード視床下部ホルモン / 下垂体ホルモン / 鎮痛オピオイド / インタ-フェロン / マクロファ-ゼ / リンパ球 / 免疫応答
研究概要

甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH),副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH),成長ホルモン放出ホルモン(GHRH),黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH),ソマトスタチン(SOM),などの視床下部ホルモンのほか,ストレス関連ホルモンである副腎皮質刺激ホルモン(ACTH),エンドルフィン(End)やエンケファリンなどの鎮痛オピオイドの,マクロファ-ジ,ナチュラルキラ-,リンパ球の活動に対する影響を調べた。
1)マクロファ-ジの抗がん作用に対する影響。少量のインタ-フェロン(IFN)と細菌内毒素(LPS)で弱く活性化したマクロファ-ジの抗がん作用を,鎮痛オピオイドとCRHは高めることができた。この際,前者の作用はそれらのアンタゴニストであるナロキソンで抑えられるが,後者の作用は影響をうけない。その他のホルモンについても調べたが,顕著な効果は認められなかった。
2) ヒトリンパ球と単球のIFNγおよびIFNの産生におよぼす影響。CRHはリンパ球のIFNγ産生を上昇。βーEndは単球のIFNαとリンパ球のIFNγ産生を上昇。Enkは単球αIFNα産生を上昇。副腎皮質ホルモン(合成品デキサメサゾン)は,すべてを抑制。
3) リンパ球増殖応答に対し,TRHおよびTRHによって刺激放出される甲状腺刺激ホルモンは,増強的に作用した。
4)TRHは,in vivoでの抗体産生にほとんど影響を与えなかったが,トレランスの誘導を妨げた。
以上,いわゆる中枢系ホルモンは免疫応答に種々の影響をおよぼしているが,実際の生体内での作用,免疫系のもっているホルモンは外束性のものか内因性のものが,それらの受容体を介しての免疫系細胞の応答機構など,これから解明すべき問題である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takema,M.: "Macrophageーactivating factor extracted from mycoplasmas." Cancer Immunol.Immunother.33. 39-44 (1991)

  • [文献書誌] Muramatsu,S.: "Hormones as cytokines in the immune system." Biomed.Gerontol.16. (1992)

  • [文献書誌] Deguchi,M.: "Effect of thyrotropinーreleasing hormone on the lectinーinduced proliferation of murine lymphocytes and on the induction of immunological tolerance." Manuscript.

  • [文献書誌] Hagi,K.: "Effects of betaーendorphin,corticotropin and corticotropinーreleasing hormone on the antitumor activity of macrophages." Manuscript.

  • [文献書誌] Uno,K.: "Effects of stressーrelated hormones on the production of IFNーalpha and IFNーgamma in human lymphocytes and monocytes." Manuscript.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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