研究課題/領域番号 |
02454203
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上田 厚 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10040198)
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研究分担者 |
青山 公治 鹿児島大学, 医学部, 助手 (70117472)
松下 敏夫 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10022790)
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キーワード | 職業性アレルギ- / 即時型アレルギ- / 遅延型アレルギ- / 過敏性肺臓炎 / ゲル内沈降反応 / 真菌抗原 / 吸入誘発実験 / ケ-ススタデイ |
研究概要 |
1.農業従事者のアレルギ-とその要因に関するアンケ-ト調査を前年度の椎茸作業者に加え、養鶏、野菜および果樹栽培の従事者について実施した。その結果、全対象者(1350名)の35%に業務に起因する何らかのアレルギ-症状が認められた。過敏性肺臓炎に関連する自覚症状は各作目集団につき5〜9%で、作目間および男女における有意な差異は認められなかった。 2.椎茸作業者にみられたアレルギ-性接触皮膚炎に関しては、モルモットマキシミゼイション法により、椎茸抽出物の抗原性を確かめた。 3.アンケ-ト調査で検出された要精査者を追跡し、椎茸作業者、ハウスメロン栽培者および露地里芋栽培者の各1名例について臨床アレルギ-学的に、過敏性肺臓炎であることを確認した。上記症例の作業環境中より採集した植物成分や真菌等より所定の方法にて、抗原物質を抽出し、その症例に対する感作反応性をELISA法等を用いて検索したところ、椎茸胞子と3種類の真菌抗原に対する感作が認められた。 4.昭和61〜62年度科学研究費補助金研究(61570261)において作成した吸入感作および誘発装置を応用したIII型およびIV型アレルギ-に関する感作性試験のモデル化を予備実験的に試みた。その結果、本装置が、今回我々が抽出、精製した抗原物質の感作性を評価するために有用である成績が得られた。 このように、本年度は最終年度(平成4年度)研究における具体的な研究の報告を定める成果が得られた。
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