研究課題/領域番号 |
02454214
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
安達 修一 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90129148)
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研究分担者 |
川村 堅 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (60204773)
竹本 和夫 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50049764)
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キーワード | manーmade fiber / 石綿代替 / 石綿 / 中皮腫 |
研究概要 |
実験動物における石綿代替繊維の催腫瘍性を検討するために、シリアンハムスタ-雌(1群20匹)への経気道肺内注入(2.0mg×5回,10mg/animal)を行った。被検物質は、とくに微細な形状をもついわゆる単結晶ウィスカ-類を主として、チタン酸カリウムウィスカ-(PL)、塩基性硫酸マグネシウムウィスカ-(MH)、硫酸カルシウムウィスカ-(FF)、メタリン酸塩ポリマ-(PF)、グラスファイバ-(GF)、ロックウ-ル(RW)、カ-ボンファイバ-(CF)の7種類である。比較のために、角閃石系石綿のアモサイト(AM)とクロシドライト(CR)も投与した。 投与後2年での担腫瘍動物数は、PT:0/20、MH:9/20、FF:3/20、PF:5/20、GF:2/20、RW:0/20、CF:0/20、AM:2/20、および対照群(溶媒のみ)0/20であった。腫瘍は、投与部位の肺または胸腔内に限らず、腹腔内の副賢、賢、子宮、膀胱などにも発生した例がみられた。石綿暴露に特異性の高い腹瘍として知られる中皮腫の発生は、石綿であるAMに加えて代替繊維のMH、PFでも発生がみられた。 以上のことから、石綿代替繊維には催腫瘍性をもつ種類のあることが示され、さらに、代替繊維では暴露部位以外の部位で催腫瘍性を示す可能性のあることも示唆する結果であった。
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