研究課題/領域番号 |
02454217
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
高津 光洋 東京慈恵会医科大学, 法医学, 教授 (60010089)
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研究分担者 |
福井 謙二 東京慈恵会医科大学, 法医学, 助手 (60199180)
重田 聡男 東京慈恵会医科大学, 法医学, 助手 (80147321)
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 病理部, 部長 (50012779)
大野 典也 東京慈恵会医科大学, 第一細菌学, 教授 (60147288)
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キーワード | 乳幼児突然死 / SIDS / ウィルス感染症 / DNA分析 / in situ hybridization / DNAプロ-ブ / ウィルス学的分析 |
研究概要 |
1.研究対象例の抽出と病理形態学的分析:慈恵医大法医学教室で剖検された乳幼児突然死例74例について、病理組織切片を作成、各種染色を施し、病理形態学的分析を行い、今回の研究対象となり得るウィルス感染症の疑われる症例を抽出した。その結果、明らかな病死群と外因死群は約26.5%の20例であり、残りの54例を今回の対象例とした。今後発生してくる症例および全国から集められる症例も同一の基準で対象例に含めることにした。合わせて各対象例の疫学的デ-タをまとめている。 2.ウィルス学的分析:対象例の肺、心筋、脳、肝などについて蛍光抗体法によるウィルス抗原の検出を行っている。現在検索の進んだ範囲内では、30%にインフルエンザB型、コクサッキ-B型およびサイトメガロウィルスが検出されている。さらに、すでに作製されているこれらウィルス検出用DNAプロ-ブを用いて、in situハイブリダイゼ-ション法によるウィルスの検出の可能性や限界の検討を開始している。一方、新たなウイルス検出用DNAプロ-ブの開発を開始している。ウィルスの遺伝子の核酸配列をメッセンジャ-RNAの配列に変換し、これを英国MRCのブレンナ-博士のもとで開発された二次構造解析プロセスにより立体構造化し高感度に検出可能なプロ-ブ部位を決定する方法を試みている。現在、この決定条件をHIV,Hepatitis Bウィルスを用いて検討しており、これが決定次第、乳幼児のウィルス疾患の原因となり得るウィルス、たとえばパラインフルエンザ、アデノウィルス、ヘルペスウィルス、その他のウィルス検出用プロ-ブを開発する予定である。
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