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1992 年度 実績報告書

ウイルス感染と自己抗体発現に関する検討-抗U1RNP抗体とレトロウイルス感染症-

研究課題

研究課題/領域番号 02454223
研究機関順天堂大学

研究代表者

廣瀬 俊一  順天堂大学, 医学部, 教授 (70010147)

研究分担者 山中 健次郎  順天堂大学, 医学部, 助手 (60230504)
高崎 芳成  順天堂大学, 医学部, 講師 (80154772)
キーワード自己抗体 / 自己抗原 / U1 RNP / レトロウイルス / MCTD / SLE
研究概要

前年度の結果に基づき抗U1 RNP抗体のHIV関連抗原に対する反応の特異性を検討する目的で免疫ブロット法を用いた不活化レトウイルス関連抗原による吸収試験を実施した。その結果、抗U1 RNP抗体の反応は今回の実験系では効果的な抑制が得られず、不活化による抗原の変性が何等かの理由でその反応性を低下させていることが示唆された。この実験に加え、U1 RNP抗原への反応性を有す抗HIV抗体陽性の血清を対象とし、U1 RNPを用いた抑制試験を免疫ブロット法で行った。その結果、抗HIV抗体陽性血清のP17、24、31、41、51、55、66、120、160などの各抗原への反応はU1RNP抗原により強く抑制された。しかし、ある特異な抗原に対する抑制が確認出来ず、U1 RNP分子自体が抗HIV関連抗原抗体に対する反応性を有すことを証明し得たが、両抗原の交差反応性の本態を明らかに出来なかった。前年度の検討で同じ抗U1 RNP抗体陽性血清であっても、MCTD患者血清がSLE患者血清に比較し、レトロウイルス関連抗原p30gagにhomologyを認めるU1 RNP70kD蛋白のアミノ酸配列(68SP)と有意に高率に反応することを明かにした。この結果に基づき本年度は68SPと特異に反応する抗U1 RNP抗体陽性MCTD患者の臨床像を検討した。その結果、陽性例では陰性例に比較し、腎症、血小板減少および血清低補体価などSLEの特徴的臨床所見の出現頻度が有意に低いことが明かにされた。これらの結果より68SPへの反応性を検討することのMCTDとSLEの鑑別におけれる有用性が示され、さらに抗U1 RNP抗体産生のメカニズムにおけるMCTDの特異性が示唆され、今後、同疾患発症とウイルス感染の意義を検討する上で注目すべき所見と思われた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高崎 芳成、山中 健次郎、浅野 正直、川口 里江子、宮川 薫、矢野 哲郎、橋本 博史、廣瀬 俊一: "リコンビナント抗原を用いた抗U1RNP抗体の測定" 厚生省特定疾患混合性結合組織病調査研究班. 23-25 (1992)

  • [文献書誌] Yamanaka,K.,Takasaki,Y.,Nishida,Y.,Shimada,K.,Shibata,M.,and Hashimoto,H.: "Detection and quantification of anti-Ki antibodies by enzyme-linked immunoscrbent assay using recombinant Ki antigen." Arthritis Rheum.35. 667-671 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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