研究概要 |
急性肝不全モデル(ガラクトサミン投与)を用いて,脳幹など脳各領域から神経細胞の分離と培養を試みた。 ラットの神経膠細胞と神経細胞の分離は,Farooqら(1978)の方法に準じて行った。脳幹をスライスし,0.1%トリプシンで振盪し,ナイロンスクリ-ンを通して遊離細胞分画を得る。7%Ficoll液で遠心し,神経細胞を得た。その上清をさらに遠心して星心膠細胞を得た。光学顕微鏡的にも,蛋白,RNA,DNA含量など生化学的にも従来の報告に一致した。星状膠細胞の培養のために,トリパンブル-未染色細胞をFalconプレ-ト上にまき,37℃,5%CO_2下でインキュベ-トし,FCSとdBcAMPを添加し,1〜2週間培養を試みた(Booherら,1972.)しかし,培養途中で生細胞が減少し,ラットの選択,培養件などさらに検討が必要である。 今後,星状膠細胞の培養系を確立し,アンモニアなどの神経毒性物質の影響を神経細胞機能との相互作用を中心に検討を続けたい。
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