研究概要 |
(1)単離心房筋細胞にパッチクランプ法を用い、ムスカリン性Kチャネルの開口確率と細胞内GTP濃度との間にはS字関係があり,このことが膜受容体からの信号によるKチャネル活性化の増幅機構となっていることを示した。(Pflugers Arch416:216.1990) (2)家兎ランゲンドルフ心について,心臓性P_2受容体がPLCのIAP感受性刺激を介してPG合成に関与することを示唆する成績を得た。(Pflu^^¨gers Arch.1990) (3)ブタ冠動脈標本を用い,トロンボキサンA_2アナログによる収縮がインスリンにより増強されることをみ,その機序を検討した。(Circulation81:1654,1990) (4)ラット血管平滑筋培養細胞増殖がトロンボキサンにより促進されること,トロンボキサンは細胞骨格蛋白の産生を促進すること,また,これらの作用が細胞増殖のG_2およびM期の短縮に関与することをみた。(投稿中) (5)Fura2AM色素法により,ラット血管平滑筋細胞の細胞内カルシウム動態を観察した。作動物質に対するカルシウム反応は細胞増殖の時期により異なり,カルシウム調節機構の発現は細胞の増殖分化現象と関連することを見出した。(投稿中)
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