研究課題/領域番号 |
02454263
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
古賀 義則 久留米大学, 医学部, 助教授 (50080669)
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研究分担者 |
中田 真詩 久留米大学, 医学部, 助手 (70180304)
梶山 公則 久留米大学, 医学部, 助手 (00175275)
野原 正敏 久留米大学, 医学部, 講師 (90148792)
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キーワード | 心尖部肥大 / SHR / プロテインキナ-ゼ C / ノルアドレナリン |
研究概要 |
1、圧負荷肥大心における心筋内カテコラミン、イノシト-ル3燐酸(IP_3)、プロテインキナ-ゼC(PKC)の変化 10週令SHRの腹部大動脈狭窄3週後に左室重量/体重比の増加がみられ心肥大が形成された。現在心尖部、心室中隔、左室自由壁の組織標本を作製し肥大の部位差を検討中である。生化学的にはSHRの大動脈狭窄4〜8時間後に心筋内ノルアドレナリン、PKC活性の増加がみられたが、Wistarラットではこれらの変化はみられなかった。PKCは培養心筋を用いた研究で心肥大を誘導する細胞内シグナルとして注目されているものであるが、今回初めてin vivo実験でもPKCが活性化することを示した。したがってSHRの圧負荷肥大心では機械的伸展と共にノルアドレナリンのα_1受容体刺激を介するPKC活性化が心肥大の発生に重要な役割を果している可能性が示唆された。 2、圧負荷心における骨格筋型アクチンmーRNAの部位別発現様式 アクチンには心筋型、骨格筋型(cーACT、sーACt)のisoformがみられこのうちsーACTは成熟動物では発現していないが圧負荷時には再出現する。そこでWistarラットの腹部大動脈を狭窄した圧負荷肥大心モデルを用いてcーACT、sーACTの左室局所発現様式を検討した。その結果sーACTの発現様式を検討した。その結果sーACTの発現は心尖部に最も早く認められまたcーACTの発現も心尖部に強い所見が得られつつある。これらの結果は圧負荷に対する肥大反応に局所差が存在することを示した新たな知見であり、心尖部肥大型心筋症の機序と関連した興味ある所見として注目された。
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