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1991 年度 実績報告書

マルチプルカルボキシラ-ゼ欠損症の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02454266
研究機関東北大学

研究代表者

成澤 邦明  東北大学, 医学部・病態代謝学教室, 教授 (90004647)

研究分担者 鈴木 洋一  東北大学, 医学部・病態代謝学教室, 助手 (80216457)
松原 洋一  東北大学, 医学部・病態代謝学教室, 助教授 (00209602)
キーワードマルチプルカルボキシラ-ゼ欠損症 / ビオチン依存症 / ホロカルボキシラ-ゼ合成酵素 / 酵素精製 / 酵素診断
研究概要

新生児型マルチプルカルボキシラ-ゼ(MCD)欠損症は生後まもなくから著明な代謝性アシド-シスを呈する有機酸代謝異常症である。本症の一次性障害はアポカルボキシラ-ゼにビオチンを結合するホロカルボキシラ-ゼ合成酵素(HCS)にある。本研究の目的は本症の病因病態を分子レベルで明らかにすることにある。
1.ヒトHCScDNAのクロ-ニング
HCSを先ず牛肝細胞質分画より精製した。その方法は硫安分画、アルミナゲル、DEAEセファロ-スCLー6B、セファクリルSー200HR、ハイドロキシアパタイト、フェニルスウパ-ロ-スHRによった。分子量は67,000であり、モノメトリックな酵素である。精製酵素をAchromobacter protease Iで消化後、アミノ酸配列の分析を行った。得られたアミノ酸配列の情報をもとに、オリゴヌクレオチドを合成し、牛肝cDNAライブラリ-から牛HCScDNAを得た。牛HCScDNA断片をプロ-ブとして、ヒト肝cDNAライブラリ-をスクリ-ニングし、全長cDNAを単離し構造解析をおこなった。現在、HCS欠損症患者の遺伝子変異を検索中である。
2.HCS反応機構
HCS反応はアポカルボキシラ-ゼとビオチンを結合してホロカルボキシラ-ゼにする反応である。ビオチンとATPからbiotinylーAMPを生成する第一段階とbiotinylーAMPとアポカルボキシラ-ゼを基質としホロカルボキシラ-ゼを生成する第2段階の2段階反応からなる。この2段階反応が同一酵素によってなされるか否かについては未だ明かではない。今回我々はMCD欠損症由来培養リンパ芽球でHCSの2段階反応が共に欠損していることを明かにし、2段階反応が単一酵素によってなされることを示唆した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Suzuki,Y.: "ビタミン摂取異常:ビオチン" Pharma Medica. 10. (1992)

  • [文献書誌] Suzuki,Y.: "Neonatal form of biotinーresponsive maltiple carboxylase deficiency." Journal of Nutritional Science and Vitaminology.38. (1992)

  • [文献書誌] Narisawa,K.: "先天性ビオチン代謝異常症" 代謝. 27. 41-47 (1990)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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