研究課題
当初、正常人胎盤を材料としてGalactocerebrosidaseの抽出法を確立したが、正常人白血球の入手が可能となったため、以後白血球から分離精製を行った。一回量約500gの白血球沈さをリン酸緩衝液とともにミキサ-でhomogenateし、1%のSodium Taurocholate(TC)を界面活性剤として用い1%濃度にて一晩撹拌して抽出した。遠心上清をTC濃度0.4%としOctylーSepharose(700ml)カラムにアプライし4%Sodium Taurocholateで溶出した。次に活性分画をConAーSepharose(30ml)カラムにアプライし0ー0.5M MgCl_2.0ー0.8M αーmethyl mannopyranosideのgradient elutionをおこない、さらに酵素分画をPhenylーSepharose(20ml)カラムにアプライし、Sodium Taurocholate 1ー10%のgradient elutionを行い酵素活性を指標に精製した。PhenylーSepharose(2ml)にて濃縮後、高速液体クロマトグラフィ-装置でゲル瀘過カラム(東洋ソ-ダSWP)を用いて精製した。精製した蛋白はゲル瀘過では分子量約10万、SDS電気泳動にて分子量約9万のバンドを認めた。現在までに総重量5100gの白血球を処理し、Galactocerebrosidaseを蛋白量として約500ー600μg、比活性として58000nmol/h/mg.proteinの蛋白を得た。これはGalactocerebrosidaseのモノクロ-ナル抗体の作成とアミノ酸配列決定に足ると思われるので、これを用いてモノクロナ-ル抗体の作成中である。
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