研究課題/領域番号 |
02454272
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
宮田 晃一郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30041411)
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研究分担者 |
二宮 誠 鹿児島大学, 医学部, 助手 (90208257)
奥 章三 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (80224145)
武井 修治 鹿児島大学, 医学部, 助手 (60175437)
川上 清 鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (50152921)
吉永 正夫 鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (10145469)
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キーワード | 心血管奇形 / ラット / 抗心臓血清 / ロイペプチン / Eー64 / yo1K sac / 蛋白栄養障害 |
研究概要 |
I.抗心臓血清(AHS)または抗腎臓血清(AKS)と蛋白分解酵素阻害剤ロイペプチンをラットに投与する実験 (1).AHS9ml/kg+ロイペプチン30mg/kg投与群 奇形発生率55%、心血管奇形発生率30%,奇形内容としては水頭症、外脳症、心室中隔欠損、大動脈弓異常、水腎症、無眼球、小眼球などが多かった。 (2).AKS1ml/kg+ロイペプチン30mg/kg投与群 奇形発生率69%,心血管奇形発生率24%で、奇形内容は無眼球・小眼球などの眼異常が最も多く(61%)、ついで心室中隔欠損、大動脈弓異常、水頭症、水腎症などが多く認められた。 (3).胎盤における投与抗血清沈着の検索(蛍光抗体法) AKSは強く沈着していることが証明されたが、AHSは本法では証明できなかった。 II.蛋白分解酵素阻害剤Eー64の胎盤沈着の有無を確かめる実験 ^<14>Eー64を妊娠ラットに腹腔内投与後、各臓器内濃度をシンチレ-ションカウンタ-で測定した結果、肝に最も多く、次いで腎、胎盤、血中の順の濃度で検出された。 III.以上の2つの実験から、次のようなことが考擦される。 (1).抗血清とロイペプチンをラットに組合せ投与した場合は、抗血清またはロイペプチンを単独投与した場合よりも奇形発生率が高く、特に心血管奇形発生率が高くなり、相加作用による栄養障害が示唆された。 (2).Eー64を妊娠ラットに投与し、24時間後においても血中より高濃度で胎盤に沈着していることが証明され、上記(1)の結果はyo1K sacにおける蛋白栄養障害が強く示唆された。 (3).抗組織血清と蛋白分解酵素阻害剤の催奇形機序に類似性がみられる。
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